湘南医療大学(神奈川県横浜市戸塚区) 

 

表側からと裏側からでは、見た時に全く異なる印象を感じさせられる。 


その違いは医療系大学だけに「白い巨塔」と「白衣の天使」の表裏一体、と言えば良いのだろうか。 


もちろんそんなところまで考えて設計したわけではないだろうけれど。 

 

横須賀線東戸塚駅でおりて、山の方へ20分ぐらい歩く。 


到着。

 

傾斜地の等高線に沿って弓状に作られた校舎だ。 


まず表側から、つまり斜面の下側から見上げる。 

 

 

 

背の高い校舎が凸状にせり出してきて、なかなかの圧迫感。強そう! 

 


縦長窓の上昇感というか、威圧感が半端ない。 

 

 

まさに(部分的に)白い巨塔。 

 


では次。ぐるり脇を回る。

 

 

そして裏側から、つまり斜面の上側から見る。 

 

 

今度の校舎は凹状に一歩引いて、こちらを誘い込むような形。鶴翼の陣! 


僕が坂を登った分だけ、校舎の建物も高さを減じている。入り口のガラス扉の向こうはロビーになっていて、その向こうの斜面を見下ろす景色も見える(ような気がする)。 

 

 

海沿いのリゾートホテルみたいだ。ウェルカム感がたっぷり。 


隣の上品濃公園から校舎を眺めるのも良い。 

 

 


この公園、緑豊かで高低差もあって見晴らしがいい。ぐるり一周してみるのもおすすめだ。 

 

さてこの大学は2015年に保健医療学部の単科大学として開学したばかりだ。

 

2021年には巨塔の隣に薬学部が新設された。

 

 
設計は類設計室。いろいろ評判はアレだが業績をぐんぐん伸ばしてきた、あそこだ。 

 

大学の母体は、湘南・伊豆地域を中心に多数の病院・介護福祉施設を展開する「ふれあいグループ」。

 

その要員養成所としてつくられた、というわけだ。 

 


「ふれあいグループ」は理事長が立志伝中の人物的だ。1970年に個人クリニックを開業してから一代で、病院だけでも20を超える巨大グループを作り上げた。 

 

一通り校舎を眺めた後は、見晴らしスポットは近くにないかなあと物色しながら歩いて行く。横浜新道を渡ったあたりの戸塚区川上町253-2に、寺院的な物を発見。 

 


新戸塚観音堂。 

 

 

お寺ではなく、地元の篤志家?が作ったフリー拝観エリアで観音堂と不動堂がある。 

 

ここがまた見晴らしが良い。戸塚の住宅群と高速道を見下ろす絶景スポットだ。 

 

 

観音堂の周囲はぐるっと一回りできる。

 

 

しばらく休憩。一息ついたらミナト横浜にでも繰り出そう。 

 

 

  交通メモ 

 

湘南医療大学 

 

場所: 神奈川県横浜市戸塚区上品濃 


東京駅から横須賀線で40分、東戸塚駅で下車。徒歩20分で到着。新戸塚観音堂は、駅への帰り道の途中となる。東戸塚駅は、賑わう郊外タウン、という感じ。大学のある山側もそれなりだが、賑わいは海側、大学とは反対の出口が中心だ。