■専修大学・生田キャンパス(私立・川崎市多摩区)
大手組織設計事務所による近代的なキャンパスに、生まれ変わる途中だ。
いや、おおむね生まれ変わった。
小田急線向丘遊園駅からバスで十数分。
明治大生田キャンパスとはお隣なのだが、生田から歩いてくるのはちょっとつらい。
バス停で降りて正門へ。できたばかりの2号館と3号館のガラスがまぶしい。
右手の図書館と1号館は、まだ残っているレトロな物件だが、いずれは消滅、ということだろう。
8号館のあたりからは、明大生田キャンパスがよく見える。
ともに多摩丘陵に位置しているが、おおむね平面を確保した明大に対し、専修大は丘に張り付くように、斜面に沿った作りになっている。
つまり、眺望が実に良い。
余命幾ばくもなさそうな生田会館。こちらはそのまま斜路を下がっていくと、野外音楽堂に通じる。
この季節、実に気持ちが良い。
音楽堂から見上げる生田会館も、また良い。
さて、大学側が入学志望者に見て欲しいと思っているのは、9号館(120周年記念館)と、10号館(130周年記念館)だろう。
施主の方から強く「こうしてくれ」とリクエストしたのだろうか。
最近はあまり見ない、たいへん立派な「いかにも大学」風な建物が9号館。
その隣の10号館は、普通に大手の組織設計事務所が提案してきそうな、現代の校舎建築だ。
総合体育館もなかなかモダンな顔つきで良かったのだが、うまい写角がとれなかった。
学生数は約1万3000人ちょっと。面積は17万平米。
ついでながら、バス通りをそのまま歩いて行くと、20分くらいだろうか、長沢浄水場がある。
ウルトラマン建築の名手、山田守の設計で、実際にウルトラマンのロケにも使われた物件だ。
中には入れないので、外を一周し、そしてバス停へ。