■滋賀大学・彦根キャンパス(国立・滋賀県彦根市)
木造講堂が有名だけど、ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる陵水会館というのもある。
前身の彦根高等商業学校は、「近江商人の士官学校」と呼ばれたそうだ。
そんな軍事施設は国宝・彦根城のお堀端にある。駅からバスで10分、徒歩なら30分だ。
入り口すぐのシンボル的建物、文部省建築課設計の「講堂」は訪問時、残念ながら耐震工事でジャッキアップ中だった。
いやむしろ、貴重なものが見られた、と言うべきか。
もちろん、ほかにも見所はたくさんある。
ここの校舎、モスグリーンから抹茶色にかけての彩りでのタイル張りなのだが、それがもう、美しいったらありゃしない。
おっと、冒頭に写真を出したヴォーリズの陵水会館も忘れてはいけない。
1938年落成。商業高等学校の同窓会館として作られたものだ。スペイン風造りの木造モルタル2階建て。
お堀を学生が人海戦術で埋め立てて敷地を確保したそうだ。
会館の手前には、こんな泉的?な水吐きの残骸?もあった。
資料館の建物も、なんだか彦根城的。
体育館の屋根のカーブも興味深い。
経済学部とデータサイエンス学部があるこのキャンパス、学生数は2500人、面積は9万平米。
建物もいいが、生協前(というか、お堀端)の広場もいい。
ベンチに腰掛ければ、お堀の向こうに彦根城や自慢の講堂が見える。さすがに冬は寒いが、春秋なら、何時間でも座って至られそうだ。
おっと、おまけにこれ。キャンパスの外にあるが、高商時代の外国人教員宿舎だ。