■東京経済大学・国分寺キャンパス(私立・東京都国分寺市)
昼下がりに訪問し、学生食堂あたりで食事してから、ひとやすみ。
そして散歩で腹ごなし。
午後を過ごすには、うってつけのキャンパスだ。
いやもちろん、キャンパスとはそういう物ではないのだけれども。
国分寺駅から徒歩10分ちょっと。
大通りから閑静な住宅街の中に入ったところにある。
正門に入ると、幅広なメーンストリートが延びていて、両脇に建物が並ぶ。
少し進むと左手に食堂や生協。屋上庭園というほどではないが、休憩スペースもある。
食堂や生協はそれなりで、特段の大学グッズもないが、ちょっと小腹を満たすには十分だ。
さらにその先、左手には典型的なモダニズム建築、ガラスと鉄材とコンクリートを組み合わせてかくかくと作ったかっこいいあれ、「葵陵会館」がある。
その先がちょっとした広場。
右手は典型的な戦後派校舎建築の1号館、左手には心地よさそうな芝生広場と、ギリシャ神殿を模した百周年記念館。
その先正面は5、6号館と新図書館に囲まれた中庭がある。
そこで右手に入ると、1968年設計のモダン建築、大倉喜八郎進一層館がある。
ミッドセンチュリーな正面デザインの建物を背景に、大学の創立者・大倉喜八郎の銅像が出迎えてくれる。
それにしてもすごい館名だ。
学生数6500人に対し、敷地面積は6万平米。
特に広いとは言えないが、ほどよくゆったりとしたキャンパスの使い方で、開放感がある。
建物のデザインも、中世風ゴチックなレンガ張りこそ無いものの、老(百周年記念館?)壮(進一層館など)青(新図書館など)、様々にバランスよく取りそろえてあって、なかなか見飽きさせない。
さて、そこからさらに進むと、「東経の森」と名付けられた、庭園というか里山というか森林というか、うっそうと茂った森に突入する。
結構、急な階段の上り下り。
とてもさっきまでのキャンパスとは同じ場所とは思えない。
こんな崖地だからこそ、開発されずに残されていたのだろうけれど、散歩のルートとしてはありがたい存在だ。
道の先には池がある。新次郎池。東京の名湧水57選にも選ばれたという。
57って、何でそんなに中途半端な数なのか気になる。自己責任で飲んでもいいかもしれない。
僕はそんなことはせず、池のそばのベンチで本でも読もうと思う。さすがに蚊も出なくなってきた、この季節である。