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久しぶりの更新です。
この通り東京の私は無事でございます。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

地震が発生したとき、私は仕事中でした。
「でかいぞ!!」
誰かがそう言った途端、想像をはるかに越えた強い揺れで棚に載せてあるものは崩れ、他の社員は悲鳴をあげ、瞬時に停電になってしまいました。

昼でも停電した職場は暗く、散乱したものや割れたガラス片を片付けるのは困難。片付けようと思った後も何度も強い揺れがあり、職場の倒壊の心配があったため隣接する駐車場に従業員は避難しました。
携帯のインターネットで震源を調べたら、震源は東北。東京でこれだけ揺れるということは東北の被害が甚大であることは容易に想像できました。

友人K氏や他の仲間、家族にメールをし、無事を確認しましたが赤リッリの保育園に連絡がつきませんでした。

仕事にならないのでその日は4時に解散。しかし駅は人であふれ、電車は止まり、バスやタクシーを待つ人で長蛇の列を作っていました。

だめだこりゃ…

あまりの帰宅難民の多さに投げやりな気分になり、職場にお茶を飲みに戻りました。

上空はどんよりと曇り、自衛隊のヘリが状況の確認のためか数機飛んでいました。

職場では帰宅をあきらめた他の社員が暗い事務所でロウソクを立てて、ラジオに耳を傾けていました。
「あ、モッガさんが戻ってきた」
「いや~駅はひどいよ。電車を使うのはあきらめだ」
そして上司に
「あの~会社の自転車借りて帰宅するのは可能ですか?」
「いや、いいけど、本気で考えてるの?」
「まあ冗談ですけどね…」
とはいえ、半分本気でした。
川崎の職場から我が家はざっと40キロ。十分いける距離。ただ、返すのが面倒なのと途中でパンクでもするとさらに大変。
「モッガさんも会社に泊まって行ったら?」
「いや~家族が心配で、息子の保育園と連絡がつかないんです」

トランプで遊び始めた職場の仲間を置いて、私は再び外に出ました。

通りは帰宅難民の群集が駅に向かって歩いていました。

私はその集団とは正反対の方角に歩き始めました。

そして一人で大きな幹線道路に出て、ものの数分でタクシーを拾いました。

タクシー5時間待ちなんて冗談じゃない。

ナビの無いタクシーだったので、私が携帯ナビを使い、後ろから運転手さんに道を教えながら、2時間後に帰宅。

川崎から我が家までタクシー代1万円。運転手さんに「少しですがこれでお酒でも召し上がってください」と渡した2千円と合わせても、緊急時の出費にしては安いもんでしょう。
チビ赤も妻も無事でまずは一安心でした。被害は食器棚に置いてあった耐熱ボウルが落ちて割れたくらい。本当に良かった。

停電も物不足もガソリン売り切れも、被災地に比べればぬるいものです。
我が家は日頃から食糧や燃料を備蓄していたので“買い占め”に走ることはありませんでしたが、しばらく近所のスーパーではこんな状態が続きました。
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崩壊直後のソビエトのスーパーみたいな状態です。

“米不足”“パン不足”起こりました。

東京で、です。

60くらいの良い歳したオッサンがスーパーの店員に

「パンが無いじゃないか、ええ!?」


と激怒している光景も目にしました。
「人はパンのみにて生くるにあらず…」
と旧約聖書を持って説教してやりたい気分。きっと3度の飯よりもパンが大好きなんでしょう。あ、3度の飯が、パンなのか。

自分で焼けよ。教えてやろうか?パンの焼き方。


パンの焼き方

イーストと塩を入れた強力粉をぬるま湯でこねて1次2次発酵させてオーブンで焼けば完成。


最近は水ブームで売場から水が消えました。
私は水道水をガブガブ飲んでいますがね。
アメリカとソ連がドンパチ核実験をやってた頃に比べれば水道水の放射能なんて可愛いもんでしょう?

ホームセンターの浄水器コーナーでマダムが
「これ放射能取れるかしら?」
と店員に聞いていましたが、私が店員なら
「バッチ、グー(死語)ですよ、奥さん」
と薦めてしまうかもしれません。

妻と私の携帯にチェーンメールも来ました。
内容はいずれも、

製油工場から舞い上がった化学物質が雨になって降り注ぐから、レインコートを忘れないでね!


広めて!とにかく広めて!!


群集心理と不安な気持ちにつけ込む悪質ないたずら。保育園のどこぞの母親が「こりゃいかん」と一斉送信したみたい。
まあ私も妻も冷めたもんで、流言蜚語の流布には加担しませんでした。
どうせこんなメールを最初に流したやつはどこかのヒマな30代無職だろう?
関東大震災の時には多くの朝鮮人がデマのせいで迫害に遭った。

一方友達の携帯には内閣官房から

“節電して!”

というメールが入ったらしい。
どうせチェーンメールだろ?と思ったら元タレントの節電大臣がドコモに依頼して流布したくだらんチェーンメールだということが判明。

慌てず騒がず、普段の生活をしたいものです。