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ジャパニーズホラーが好きな人には申し訳ありませんが、どうも笑ってしまってダメです。
ずいぶん昔にリングというテレビからオバケが出てくるホラーがありましたが、その後のホラーはどうもリングの影響が色濃く見え隠れします。

①ありえない登場のしかたをする。

②オバケの体がありえない動きをする。

③無差別に“祟り”がある。


テーブルの下を見たら白い顔をしたすっぽんぽんの子どもが居たり、電話を切っているのに何度も何度も迷惑な電話がかかってきたり、エレベーターが開いたらいきなり大量の水がドバッ!と出てきたり。なんというか、ずいぶん昔にやっていたドリフの大爆笑とダブってしまい、頭の中でこねくり回して熟成して、笑ってしまうんです。子どもに見せるには残酷すぎで、大人が見るにはしょうもない。そんな感じです。

クマ


ある日野宿に出かける前、妻が
「クマは出ないの?」
と聞いてきたので私は
「その場所は出るけど、今は冬眠中だから」
と言うと妻は
「クマって冬眠しないんだよ」
と教えてくれました。驚きです。妻いわく、クマのいわゆる冬ごもりは冬眠と違い、自発的に目覚めることができると。つまりうつらうつらと寝ているだけ。腹さえ減れば巣穴から出てくるそうです。

今から紹介する本には“目つきの悪くて髪の長いテレビから出てくる人”も“白い顔をしたすっぽんぽんの子ども”も“鏡を見たらお目目がマシュマロになってたジャックバウアー”も出てきませんが、おっかないクマが出てきます。

羆嵐(くまあらし)吉村 昭 著

時は大正時代、北海道三毛別(さんけべつ)。冬ごもりし損ねた3メートルある巨大なヒグマが次々と村人を襲う話。人間の味を覚えたヒグマは人間を単なる食糧としてしか見なさず、弱腰の村人が貧弱な武器で無駄な抵抗をする話。実際にあった獣害事件を描いたドキュメントです。

私の出かける山はツキノワグマが出ます。
夜に焚き火の前で酒を飲んでいるとき、黒い森のどこかからクマが見ているかもしれません。林道を管轄する市のホームページでは、クマの目撃情報が散見されます。

食われないようにしないと、いけませんね。