飛行機の旅行中 3時間くらい経ったでしょうか?
突然こんな機内アナウンスがながれてきました。
「緊急機内放送です。機内に急を要する患者さんがいらっしゃいます。機内にお医者さんか看護師の方はいらっしゃいませんか?」
おはようございます。金花堂クリニック院長のモゲル丸です。
土曜日ですが皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
モゲル丸は現在岐阜県から名古屋に行き東京駅に向かう新幹線の中にいます。
なぜでしょう?それは後のお楽しみ^^。新幹線久しぶりに乗りました。グリーン席ではありませんがとても快適です。
さて皆さんは飛行機の中でこんなドラマのような機内放送を聞いたことがありますか?
これをドクターコールとも言います。
よくドラマで出てくるようなこんな場面です。
こんな状況になると実際のお医者さんや看護師さんはどんな行動をするのでしょうか?飛行機の中で急に発生した患者さん。
お医者さん同士でももちろん普段の会話のなかでこういう時どうする?とかの話題になります。お医者さん同士で話しているとやはり前には出ていきづらいというのが本当の所です。
飛行機の中で急患が発生した場合完全に外部の情報がほぼ遮断されます。
完全に孤立している事を意味します。
つまり普段病院なら必ずいる看護師さんやレントゲン技師さん、検査技師さん、薬剤師さんなどチーム医療と言われる医療チームの編成が難しいのです。
お医者さん一人でできることは限られているので飛行機の中に他の医療人がいるのか?また自分一人だけなのか?
状況、情報が把握できないということです。
また患者さんが外国の方だった場合どちらの国籍なのか、英語ができるのか?また医療に対し同意してくれるのか?特殊な宗教や信仰がないか?等がわかりません。
言葉の壁も非常に大きいです。
そしてさらに大きな問題があってでそこは普段の病院ではなく完全アウェイでの医療となります。
お医者さんが出ていくとしてたぶんこれだろうという診断はついたとしましょう。では治療は?酸素位は有るでしょうが、ほかの道具、例えばペンライト聴診器など医療に必要な器具があるのか?
また薬はあるのか?
あったとして何があるのか?
これが全く分からないのです。
わからないことだらけの中で行う医療ほど危険なものはありません。
最後にこれが最大の理由でしょう。訴訟の問題です。
飛行機の中には限られた物資しかないので行うことができる医療の幅が非常に狭いです。最悪機内に医療機器が何もない場合お医者さん一人腕一本で対応しなくてはいけません。
最善を尽くしても患者さんの状態が悪化し最悪‘死‘にいたったり重い障害が残った場合、仕方ないとわいえ医師に責任がかかってしますのが現状です。
医師側の意見としては患者さんのためにできる限りの事したのに患者さんに万が一の場合が起きた時はその責任を追うということであればこれはもうリスクでしかありません。
完璧になおす事しか訴訟のリスクから逃げることはできないのです。
しかし医療に100パーセントはありません。
なので飛行機の中で急患が発生した時は前面に出ていけない理由であり壁となってしまします。
さて今年の2月モゲル丸は海外に行くために飛行機に乗っていました。
3時間くらい経ったでしょうか?ちょうど香港位(記憶があいまいですが)を通り過ぎている時の事です。
そしたらなんとこの緊急機内放送が流れてきました。
そう!ドクターコールです。
モゲル丸がとった行動は???
なんと飛び出して行ってしまったんですよね・・・・ほぼ条件反射でした。
今思えば恐ろしい事をしてしまったと思います。
飛び出していった先には60代くらいの男性がぐったりしていました。おそらく日本人?
この方意識がありません。
周りには人がわらわらいたので私は医者ですと言って、まず乗客を座席にもどして冷静を保つように伝えた後、CAさんに患者さんのご家族はいないか確認するようにして、その男性を診察します。
後から駆け付けた男性の方!お!これはもしや!
そうです運よく看護師さんの登場です!!これは心強い。
しかも男性なので力があります。
患者さんを広いスペースに移動させます。
では診察を。
え? なんと・・・脈が触れない・・・
手首、首、鼠径(足の付け根)の動脈に手を当てても全く脈が感じられないのです。
しかもペンライトがなかったので機内の懐中電灯で瞳孔をみると完全に開いていて光をあてても瞳孔が小さくなりません。脳の反応がないのです。
ペンライトで瞳孔を見る理由はこちらを参考にしてください。
ブログ⇒http://ameblo.jp/mogerumaru/entry-12253574783.html
動画⇒https://youtu.be/k6YQvUR9xXI
CAさんが医療機器を探している間に機内に聴診器があったので心臓と肺の音を聞きましたが飛行機のなかでしたので轟音です。
心臓、呼吸の音が全く聞こえません。
全くです。
これはまずい・・・患者さんの情報なしで診察することはコンパスや地図もなしにアヒルボートで太平洋を横断擦るようなものです。
しかも瞳孔が開いていて、脈が触れない。意識がない。最悪の言葉がモゲル丸の頭をよぎります。
口に手を当てると・・・なんとか息はしている。
胸に手を当てると・・・胸郭も動いている。だが呼吸回数は落ちている。
困ってしまったモゲル丸。
・・・そこで登場血圧計!!なんと飛行機の中に血圧計があったのです。
血圧を測ると上の血圧がなんとあっても60台・・・上ですよ。
普通120/80とかですので 普通の人の半分の血圧もない状態です。
モゲル丸はそこで・・・・
今日はここでおしまいです。続きは書きません!!!!
なぜかというと!
モゲル丸は今新幹線に乗っているといいましたよね^^それには理由があるのです。
その理由は!!
なんと今話した体験がテレビ放送されることになりました!
モゲル丸初のテレビ出演です。
放送局はテレビ朝日の深夜番組なんですけど放送日が決まったらまたブログでお伝えします。
ただ!しかし!
残念ながらこの放送は関東地方のみテレビ朝日が映るところでしか放送されません。
テレビを御覧になった方はテレビ朝日が映らない方のためにツイッターやFBなどで教えてあげてくださいね^^
今日の夕方から撮影開始です。
ユーチューブですでに顔を知ってる方もいらっしゃいますがテレビでの一味違ったモゲル丸をお楽しみください。
よろしくお願いします。
待ってろよー東京!!