ァアアーチベンニャァアアーママニッチワワー
という強烈なオープニングでお馴染み、ライオンキング。
最近は実写映画も上映され、もはや聞いたことのない人はいないのではないでしょうか。
そんな皆様、
『ライオンキング2』(Lion King II Simba's Pride) は知っていますか??
私は普段ディズニー作品の2や3を毛嫌いしているのですが、ライオンキングに関して言えば、
1を観たなら2も観よ
そう言いたい。
1は主人公シンバが百獣の王になるまでの話
シンバがライオンのキングになるまでの秘話。
つまり題名「ライオンキング」でいえば前座。
バッドマンで言えばビギンズなのです。
よく2はシンバの子供世代の話だろうと思われますが、
サブタイトルから分かるようにあくまでも真の主人公はずっとシンバ。
2はシンバが真の王とは何かを見つける話なのだと私は思います。
そんなライオンキング2の魅力は主に
- 1よりもドラマチックな恋
- スカーに続く魅力的な悪役
- やっぱり主人公シンバの成長
だと思います。
これらについて、またもや熱苦しく長々と語っていきたいと思います。聞いてください。
1よりもドラマチックな恋
ライオンキング1では主人公のシンバと幼なじみのナラの
雄・雌として見てないマブダチの関係のはずが、久しぶりに会ったら、なんか凄く素敵になっててドキッ…
っていう幼なじみドリーム満載の可愛い恋でしたよね。
この二人の恋の始まりに、
自分の親友が恋に目覚めたら自分たちを忘れちゃうんじゃないか
っていうティモンとプンバの可愛いリア充爆発しろの気持ちも織り交ぜた、
Can You Feel the Love Tonight は言わずも知れた大名曲です。
シンバの子供達の恋はもっと難しいものです。
シンバの娘、つまり王女キアラが偶然にも仲良くなってしまったのは、シンバが仇であるスカーの跡取りのコブでした。
あぁ、コブ…あなたはどうしてコブなの…
とロミジュリ要素が入り、二人の関係は複雑に。
自分たちを憎んでる人たちがいるなんて微塵も思っていなかった純真なキアラと、
親からずっとシンバが仇だと刷り込まれてきたのにキアラに心を開いてしまっている自分に葛藤するコブ。
状況が状況なだけに、それでも止めることができなかった二人の愛はシンバとナラにも負けません。
その証拠にこの作品には愛の歌が二つ登場します。
ラフィキがもどかしい二人をくっつけるためのお節介ソング 『Upendy』
二人が困難を愛で乗り越えようと決めるソング 『Love will find a way』
特にこのLove will find a wayの白い丘の上での静かなラブソングはとても素敵です。
そして歌の最後に水に映った重なった自分たちの姿を見て、
Hey Look! We are One!(ねぇ見て、僕たち一つになってる!)
といったコブの言葉に、キアラはシンバの考えの間違いに気づくのです。
元気はつらつシンバと幼馴染の姉御肌ナラもよかったですが、
純真無垢なお嬢様キアラと皮肉屋な反逆者コブの組み合わせは
ディズニーカップル達の中でもとてもドラマチックなのではないでしょうか?
スカーに続く魅力的な悪役【後半ネタバレ】
魅力的な作品には魅力的な悪役が欠かせません。
1のスカーはそういう点で最強の悪役でした。
皆が平和に暮らしてるかと思いきや、ハイエナはアウトランドに追いやられている、隠れた差別のあるムファサ政権を打倒して、
次男ながら権力を握ろうと企んだスカー。
次男ながら権力を握ろうと企んだスカー。
ハイエナをまとめて軍を作り、作戦でムファサとシンバを追い詰める策略的でカリスマのある悪役でした。
勝てば官軍。もしスカーが勝ってたら、革命家として名を残していたでしょうね。
しかし、スカーを倒して勝ったのはシンバでした。
2の悪役は、そんなシンバに対してスカーの敵討ちと村八分にされてしまった親族の復帰を狙う雌ライオンのジラ。
ジラの立場を考えたら、シンバに逆襲したくなるのは当然。
そんなジラはスカーと同様に群れを鍛え上げてシンバを陥れようとする策略的カリスマであると同時に、
3人の子供たちをとても大切に育てている母親でもあります。
ジラの悪役ソングは眠らせない子守唄でおなじみの 『My Lullaby』
そこでシンバ一族への恨みを息子に刷り込んでいます。
が、確かに可哀そう。
スカーの一味だからってアウトランドに追い出されて、ずーっと食べ物に困って飢えてきたんだもの。
シンバ最低!ナラもキアラも調子に乗んな!
ってなるわ、そりゃ。
(*注 この先、ネタバレあり)
大事に育ててきたコブに裏切られて、
そのせいでもう一人の息子が命を落として(あのシーンは敵ながら涙でた。)
完全に悲劇のヒロイン。
最後、キアラが助けようと伸ばした手を振り払ってしまったのは、
ジラのプライドでしょうか。
奇しくもスカーと同じ状況で同じ死に方をするという悲しい最期でした。
あれ...
なんかもう、悪役って呼んでいいのかもわからない。
誇り高き母って呼んだほうがよくない?
そのくらい感情が入り込んでしまう最高の悪役でした。
やっぱり主人公シンバの成長【ネタバレあり】
ネタバレを大いに含みます。
落ちを知ったら台無しになるだろおおおおおおおって思う方は読まないでください。
1で生意気ぼうずだったシンバも、さすがに子供ができると親の顔になります。
自分の小さいころに似てやんちゃで生意気になキアラを
ついつい甘やかしてしまう子煩悩パパになりました。
そんなシンバパパが、キアラちゃんに王家としての役割を教えるために歌ったのが
We are One です。
コブと仲良くしちゃダメって言われて拗ねてるキアラちゃんに対して、
時には思い通りにならないこともあるけど、私たち家族は一心同体で困難を乗り越えていけるよ
っていうファミリーソング。
あんなにやんちゃで王様になったら自由になんでもできるんだいって言ってたあのシンバが、娘を諭すようになるとは...
成長に涙がでますね。
でも真の成長はこれからなのです。
1でスカーの一味を追い出して、王としてプライドランドの平和をキープしてきたシンバに、
娘のキアラちゃんが疑問を投げかけます。
なんでみんなで一緒に仲良く暮らせないの?
お互い顔をよく見て!スカーの家族も同じライオンじゃない!
この娘の言葉と、娘が貫いた愛をみて、シンバはようやく本当の意味での We are One を知るのです。
他の作品ではなかなか、悪役の家族や親せきに焦点がいくことはありませんが、
ライオンキング2ではシンバが片側からの善悪を超えた平和を知って真の王になることで、悲しみを乗り越えた真のHappy Endになったわけです!
だからこそ、
ライオンキング1を観た皆様、
そこはまだHappy Endじゃないんだ!!!!
1を観たなら2を観よ!!
夏に公開された1の実写版、スカーの歌 Be Prepared がちょっと短かったのは不服だったけど、他は素敵でした…!
2も実写化されないかしら。
↓↓もしこの記事が気に入ってもらえましたら、ぜひお願いします!