モガスポ

モガスポ

東京に住む、とあるモガの、頭の中。
基本的に謎の生物。
広島東洋カープが好き。

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やさいのかみさま
著者 カノウユミコ

野菜料理研究家のカノウユミコさんの料理についてのエッセイ本。
レシピも掲載されています。
なんとそのレシピには材料とざっくりとした作り方しかのっていません。
分量や出来上がりの写真はありません。
その理由は本書を読んでみると納得できます。

野菜についてはもちろん、料理について・・・真摯に向き合う姿勢を学ぶことができます。
野菜にも命がある。その命をいただいているということ。
日常のあたりまえの動作を、この角度で見るとすごく神聖なものなのだなーと考えさせられます。

料理が好きでたまらない、という人にはすんなりと入ってくる内容ではないでしょうか。
料理をする上での姿勢として勉強にもなります。
ただ、そこまで料理に対して執着(こだわり?)が無い人や本当に料理が苦手な人には向いていない本なのかもしれません。


やさいのかみさま (実用単行本)/小学館
¥1,404
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ゴールデンウィークに友人と

ダチョウ王国 袖ヶ浦ファーム

にいってきました!!

きっかけは、渋谷ヒカリエにて
千葉の観光情報をみていたら「ダチョウ王国」の記事が乗っておりまして。
鳥類大好きの友人が「これ、絶対行こう!!」と誘ってくださったので。

ところが、地図をみると・・・
徒歩でいくには少し難しい距離。

そこで、レンタカーを借りて・・・
車でいってきました。

東京から車を走らせること2時間(ぐらい)。
カーナビにしたがっていきましたが・・・
入り組んだ道を走り、田んぼがみえてきたところで・・・

「運転おつかれさまでしたー!!」

というカーナビの声。

え??
ここ、田んぼ風景のど真ん中なんですが・・・。

アバウトカーナビに爆笑しながら、なんとなくそのへんをうろうろして
なんとか見つけました。

ダチョウ王国!!

思わず「ヤー!!」とやってしまいそうになる名前とうらはらに
すごくわかりにくい位置にありました。

とにかく駐車場に車をとめて・・・いざダチョウ王国へ!!

いました!!
ダチョウ!!




一応柵はあるんですが、
柵の手前に「入れます」という看板がありました。
入っていいらしいのではいってみました。




近い!!
ダチョウにふれることもできます!!
私は怖がりなので、遠巻きにみてましたが、しばらくするとダチョウが近づいてきてくれました。
そして、包囲されました・・・。
襲ってくることはなかったですが、ちょっとこわかったです。

ちなみに、柵ごとに係員さんがいるようなところではなく、
基本的に放牧、放し飼い!!というフリーダムな感じでした。
なので、「入れます」とかいてあったら入っても良い!!というフリーダムさ。

場所的にも穴場で人もゆったりとしているので
自分のペースで楽しむことができました。

ダチョウ以外にも動物が居ます。
その一部を。



ひつじさま。
もっふもふしたくなる。




カルガモ。
声がかわいいのです!!
不思議なリズムを刻んでいました。




ウサギさん。
だっこもできました!!
意外と歯が鋭い!!




アルパカ!!
そんなにもっふもふではないですが、充分、もふもふできます。
なぜか彼らはカメラ目線です。

他にも動物はいっぱいいます。
有料でバケツえさをかうことができて、そのえさを動物たちにあげることもできます。
あっという間になくなります。えさ。

そしてダチョウ王国では
ダチョウの肉を食べることができます。
それがこちらの・・・ダチョウバーベキュー!!




ばばーん。

脂肪分がすくなく、カロリーも低め。
あっさりとしています。
あっさりとしすぎていて、どこまでも食べられそうな感じです。
肉食がメインだと物足りないかも??

そして、バーベキューについてくる野菜は
とれたての春キャベツ!!
新鮮で、甘みがじっくりでておいしいです!!

食後はミントティーがでてきます。
このミントは王国で栽培されています。
「好きなだけもってかえってください」と袋とはさみをいただいたので
ミントをざくざくいただきました。
クレソンもいただけます。

それは後ほどおいしくいただきました!!

すぐとなりに東京ドイツ村がありますが、
ダチョウ王国は入り組んだところにあり、ゆったりしています。
まさに穴場!!

ダチョウ王国は茨城にもあるみたいですね。いってみたいな・・・。

素敵な旅でした。

帰り際に大量のこいのぼりをみかけました。
車の中からパチリ。




リンク。
ダチョウ王国


プロ野球 コンバート論
著者:赤坂英一

表紙を見て最初に思ったことは
「これ、糸井選手(オリックス)かな?」
ということです。
表紙に描かれている背番号7の選手。
高いジャンプでボールを捕っているその姿はオリックスに居る「超人・糸井義男選手」を彷彿とさせます。
むしろ、それ以外の人に見えません。

「はじめに」という前書きに「コンバートされて「死のうか」と思った選手」として
糸井選手がコンバートのときに語った言葉をあげています。
この本自体は「コンバート」を通して「プロ野球選手という仕事を続けること」の難しさが書かれています。
プロ野球選手のなかで、コンバートをされた選手は糸井選手以外にもたくさんいます。
本書は一人の選手だけにスポットをあててかかれたのではなく、コンバートを経験した多くの選手のことが書かれています。
しかし、「はじめに」と「おわりに」という最初と最後をかざる文章には「糸井選手」が登場します。
重要なところで出てきているのを考えると、表紙はやはり糸井選手を元に描かれたものではないのだろうか、と推測できます。

赤坂さんの著書で「2番打者論」「最後のクジラ――大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」を私は読んだことがありますが、
どちらの本も多くの人にスポットを当てていらっしゃいます。
章ごとに物語が丁寧に書かれていて、本は最後まで読むと「つながっている」という感じがします。
ベタな表現ですが、一つ一つの章がそれぞれのパズルのピースで・・・最終的に一つの絵になるような・・・という。
と、書いていて気がついたんですが、それとはまた違うような、うーむ。
私はまとめて本を読む時間がとれなくて、どうしても一つの章を読んだら次の章を読むまでに時間があいてしまいます。
そのため、小刻みにしてでも、なるべく早く全体を読んでしまおうと思って努力はしているのですが・・・どうしても長い物語のようなものは敬遠してしまいます。
短編集がたくさんのっている本を選んでしまう傾向があります。
この本も、章の単位では独立しているので比較的時間がまとまってとれないときにひとつの章だけ読むということができます。
独立しているので好きな章から読めますしね。
「はじめに」と「さいごに」はちゃんと順番どおりよむんですが・・・。
ただ、ばらばらに読んでいても・・・出てくる人物がどこかでつながっているな・・・という感じがして、
頭の中でしっかりと考えて「さいごに」を読むと「あぁ、こういうことだったのか」と納得させられます。
赤坂さんの本はこの「納得」というか「腑に落ちる」(という表現でよいのかな?)部分が多いなーと思います。
この構成の仕方は個人的にはとても好きです。点と点が線になるという感覚。
小説にもよく使われる構成なのかもしれないですが、スポーツ系ドキュメントの話ではとても珍しいかと思います。
事実を時系列に載せていくだけではない、物語としての構成の妙ですかね・・・。
コンバートは実際にあったことなのに、まるで筋書きのあるドラマのように思わされます。
そのぐらい、点と点がうまく線になっています。
ただ、書かれていることはノンフィクションなので・・・筋書きというものはないのですが。

文章の感覚的なおもしろさの以外にも、ドキュメントとしてのおもしろさも本書には満載です。
私が好きなエピソードは糸井選手です。いろいろなところで「宇宙人」やら「超人」といわれていますが、やっぱり糸井選手の言動がおもしろいです。
良いコーチにめぐまれたなーと思いますが・・・気になった箇所が。
コーチがいくら口でバッティングを説明しても糸井選手には理解できず、諦めかけていたコーチが目の前でやって見せたら・・・糸井選手はあっという間にバッティングができるようになったというところです。
糸井選手が視覚優位なのではないだろうか、と思ってしまうエピソードですね。
耳で聞く言葉は頭の中でうまく処理できないが、見て覚えるものは頭の中で体の動きに変換することが楽なのでは・・・と。
人によって「理論から入る」か「動作から入る」かというのはあるのですが、
まぁ、今の世の中は教えてもらうときにだいたい「言葉で説明してもらう」ほうが多いですものね。
それができる(もしくは苦手だけど、訓練の末かろうじてできるようになっている)人が多いので、そのまま他人にも口で教えてしまいますよね。
「こうやってこう」とやってみせるほうがいいのか・・・というのは教える側が観察しないといけないのだな・・・と改めて思わされます。
(教わる側が「自分にはこう説明してほしい」といえればいいのかもしれませんが、教わる側が教える側に注文をつけるのは難しいですよね。上下関係的にな意味で)
人になにかを教えるというときは自分の中でたくさんの手法をもっていることは大切なことなのだな、と感じます。
その手法は必ずしも同じジャンルではない、ということはコーチが犬の飼い方の本を参考にしたというエピソードから読み取れます。
(もちろん、コーチが糸井選手を犬扱いしたわけではありません)

さまざまな意見を受け入れる柔軟性というものを少しだけ考えてみたくなる本でした。
意見を受け入れるのは、なかなか簡単なことではないですが。
(エネルギー使いますからね・・・)


プロ野球 コンバート論/赤坂 英一
¥1,512
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こんにちは、モガです。
突然、汚い話で申し訳ないんですが・・・私は万年便秘です。
決して食事バランスが悪いわけではないと思うのですが、常に便秘。
おかげでトイレででてくる大便はいつも大きく、固いです。
なんだか亀の産卵みたいな状態で、出します。

我が家は水洗の洋式トイレですが、
たまに、大便を流すときにうまく流れないことがあります。
固くて大きいと詰まるんですよ。

トイレが詰まった!!というときには、
やっぱり街の水道屋さんを呼ぶのが王道なのでしょうが、業者さんに頼んだら・・・高い。
どのぐらいなのか・・・というのはわからないですが、高いんでしょうね。

一度家の鍵をお店に忘れて、夜中に気がついてお店に取り入ったらすでに閉まっていて・・・
でも家に帰らないとできないことがあったので、鍵屋さんを読んだことがあります。
鍵をあけてもらうだけで、6万円かかりました。
そのときのレシートは自分への戒めとして保管してあります。
それから鍵を落とさないように鞄にチェーンをかけて持ち歩くようにしました。

そんな辛い出費があったので、業者さんに呼ばずになんとかしたい。
もちろん、そんな料金は取られないと思うけど
こういうのは相手の言い値なので、怖い。
詰まらせたものがものだけに・・・なんかいやだ。

というわけでトイレ詰まりの修理です。
トイレ詰まりを直すものといえば・・・
すっぽんと空気を送るアレ。
正式名称「ラバーカップ」というのですが・・・
実はこれは100円ショップにうってます。

普通に買うと1000円ぐらいなので、
100円のものでいいか、と事前に買って常備しておきました。

これを使ってひたすら「すっぽん、すっぽん」と空気を送ります。

しかし・・・私の力がつよいせいなのか、時間がたつにつれてラバーが裂けていき
使い物にならなくなりました。
まるで金魚すくいの網のように、たよりなく一部分だけになったラバーカップをすっぽんとやってももう何も残らない。

続きましては「お湯」
熱湯をかけてしまうと便器がわれてしまうので、
鍋にお湯をわかしたものに水を足してぬるま湯を作成。
それをバケツに入れて、便器に投下。

どぼどぼどぼー!!

しばらく待ってみると、水位は下がるものの
決めてにかける。

何度かこの「お湯攻撃」を試みたのですが、改善せず。

こうなったら・・・ちょっと良いラバーカップを買ってみよう、と。
近くのドラッグストアで1000円ほどするラバーカップを購入してみました。
100円ショップのものとちがって、先端に空気を吸うものがついています。
先端で空気を吸い、真ん中のラバーにためる。
そのラバーを上から押すと、大量の空気が送り込めるという仕組み。
ちょっとすごそう。
さっそく家の詰まったトイレで確認。

ずっぼん
という力強い音と泡がでました。
その後、
ずぼぼぼぼぼーーーー!!
とトイレの水が勢い良く流れていきました。

わずか一撃でトイレのつまりが解消されました。

これ、すごい!!

長くなりましたが、トイレのつまり(固い大便)には
多少お高めのラバーカップをお勧めいたします。
(別にステマ記事ではない)
まぁ、家にあって困るものではないので。
(別にステマ記事ではない。大切なことなので二度言いました)

コンドル ラバーカップ洋式 ケース付/山崎産業
¥価格不明
Amazon.co.jp

価格不明って・・・(笑)
1000円ぐらいで購入できます。
負けを生かす技術
著者:為末大

為末さんといえば、Twitterのつぶやきを良く見ます。
つぶやきというよりも、つぶやきのまとめといったほうが正しいのですが。
Togtterを見ていて、「注目のつぶやきまとめ」に良く出てくるお名前だなーとぼんやり覚えていて
時間があるときにそのまとめを読んだことがあります。

# 余談ですが、そのつぶやきまとめを探しているときに為末さんのつぶやきまとめのまとめを発見しました。
まとめサイトにカテゴリができるているだなんて・・・。

為末大さんに関するまとめを集約しているページ。
http://matome.naver.jp/topic/1M0uX

Togetterの為末大さんのカテゴリ
http://togetter.com/t/%E7%82%BA%E6%9C%AB%E5%A4%A7

私がみかけたのはこの記事のことだったかも・・・。
「生まれつきが99%」為末発言の真意
http://president.jp/articles/-/11561

# 余談ここまで

アスリートの人が「夢」について話す本は私もけっこう読みますが、
為末さんだと「夢」やら「努力」はいったいどんな風に語られるのだろうか。
機会があれば本を読んでみようと思っていたのですよね。
それで図書館で本をみかけたので読んでみました。

「負けを生かす技術」というタイトルのこの本の発行日は2013年4月30日。
私がみかけたつぶやきの日付は2013年10月21日。
本のほうがさきにでているということは、考えとしてはそんなに時間が経過していなくて
わりと考えの根本とか根拠がかかれているのかな?と思いました。
実際によんでみて、つぶやきが一過性の考えではなくて為末さんの体験から為末さんがだした答えなのかな、と感じました。

「アスリートがオリンピックのメダルを目標にして努力をする姿」というのは
テレビでよく放送されています。
努力というのは、メダルを取りたいと思うチャレンジする心と、肉体の限界との戦い・・・
もちろんライバルもたくさんいるなかで、自分をたかめていく・・・ということ。
肉体的に高めていくだけでなく、心で葛藤がありその葛藤から強くなるという話は構図としてはよくみかけるかと思います。
もちろん、メダルをとるという目標にむかって。
「メダル」という山頂に向かって山を登るのです。
為末さんは実際に「メダル」を手にして山頂にのぼりました。
しかしメダルをとったからといって、人生はそれでおしまい、というわけにはいきません。
その山頂をのぼったさきには、さらに山頂をのぼる(次のメダルを目指す)か、下山する(引退)かという選択肢しかありません。
たしかに、メダルをとったといっても、山頂までのぼったといっても人生は終わらないのです。
「メダルをとる」ということを人生のゴールにしていたら、メダルをとったさきにまだ人生はつづいていてゴールではないことを思い知らされます。
この話は職業選択にも似ていて、「小さいころから憧れだったことを職業にできました!!」「憧れだったパイロットになりました!」といっても
人生はそこで「ハッピーエンド」のスタッフロールがでてくるわけではないのですよね。
そこからさらに険しい山があって、そこをどう乗り越えていくか・・・というのが本題です。

いつまでも山を登り続けるだけの気合や体力があればいいのですが、
そんな気力も体力もないのが人間であり、人生です。
勝ち続けるということは本当に苦しい。

その見極めができたときに「負け」をしっかりと受け止めるということが大切なのだ、ということが
本書から読み取ることができます。

「負け」や「挫折」はアスリートはもちろんですが、誰にとっても辛いこと。
その「負け」を自分のなかで消化することが大切。
逃げていたら問題は大きくなり、消化するのが大変になってしまう。
「負けと向き合う」というのはある意味、「諦め」にも似ていると私は思います。
どれだけがんばっても上手な人にはかなわない、ということはあります。
どうしても好きなことがあって、できればその好きなことをして生きていきたいけどプロばかりがそろっているところで
自分の努力してきた力がばきっと折られてしまうこともある。
そもそも自分の体が耐えられるようにできていなかったり、構造が違ったり。
負けたときに自分の弱い部分や、持ってうまれなかったものについてみてしまうことがあります。
そのときに「いやいや、自分の努力がたりないせいだ!!」と弱さをみずに努力を続けるのと
弱さと向き合って「向いてなかったね」と自分のなかで消化して次に向かうのでは人生の長さを考えたときに後者のほうが
人間として強くなれる可能性が高いのではないかと思います。
もちろん、方向転換のさいにはこれまでの自分の努力まで否定する必要は全くありませんが。
戦ってきた時間と自分の努力も自分のなかで消化して、次に生かせる部分を考える。

「負けを生かす」という作業は、とても大変です。
自分が「負け」を認めないといけないのだから。
それでも、認めて次に進む。そのためにどう考えればいいかというヒントを本書は提示しているのではないでしょうか。


負けを生かす技術/朝日新聞出版
¥1,620
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台所のニホヘト 
著者:伊藤まさこ

私は伊藤まさこさんを存じ上げない。
・・・のですが、
どこかで聞いたことのある名前だなーと思いながら手にとって見ました。
ぱらぱらっとみると、素敵な写真と調理器具のお話が。
40代の女性に向けた丁寧な暮らしを推奨する感じの雑誌にでてきそうなエッセイがたくさん。
私は少しだけですが料理をするので、やはり他の人がどういう調理器具をつかっているのかというのは気になります。
ちょっと年上の女性から聞いてみたいということもあり、
この本「台所のニホヘト」を読むことにしました。

ところで「ニホヘト」ってなんでしょうね。
イロハニホヘト・・・という字の並びを思い出しました。
「台所のイロハ」だと、初めて台所に立つ人へのアドバイス本という感じがします。
この本はどちらかというと、「初めて台所に立つ初心者のため」というよりも
「毎日台所に立っている人へのちょっとした息抜きのため」というイメージすらうけます。
イロハとはいえないから、次の段階・・・という意味なのかもしれませんね。

「台所ニホヘト」は伊藤まさこさんの大好きな「鍋」の話からはじまります。
鍋の紹介だけで6ページ。
その種類ももちろん多く、鍋によって用途が分けられています。
鍋だけでも種類がこれだけ多いのなら、キッチン自体も大きいのだろうな・・・と予想していたら
こだわりの収納棚のお話も。
大きな収納のお話がのっています。たくさんの調理用具、食器たちがずらっとならぶ収納。
これは、料理好きな人にはたまらなく夢がふくらむページです。
一度でいいから、これだけの収納にこれだけの道具をおさめてみたい!!
そしてもちろん使いこなしてみたい!!
良い道具をそろえるということは料理のモチベーションもあがるということを実感させられる写真と文章。

おいしいごはんをたべるためにごはんにはこだわる、という話も
あたたかい鍋のレシピも、
そろった瓶につめて作る料理も、
どの話を読んでも、夢がふくらんできます。

私は瓶の話がすごく好きでした。
おそろいの瓶を用意して、パーティーの前に瓶に料理をしこんでおく。
パーティーにはその瓶をかごにいれてもっていく。
瓶は「おそろい」が良い。
ジャムやトマトピューレ空き瓶・・・ではなく、しっかりとしたメーカーの瓶でそろえることが良い。
「見た目かわいいから」。これは料理のモチベーションをあげるにはけっこう重要ですよね。
瓶につめる料理はけっこう下ごしらえも大変なものが多くて、心がおれることがおおいので。

実用書、というよりも
素敵な暮らしの紹介といったような感じの本です。
もちろん、この本にかいてあることを実行するには
それなりの労力やお金や道具が必要かとおもいます。
しかし、「料理」にたいする姿勢はすぐに取り入れることができるのではないかと思います。
「料理」が好きな人は手元においておきたくなる一冊です。

台所のニホヘト/新潮社
¥1,620
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先日病院に行ったときに
「モガさんはAQって知ってますか?」
と先生に聞かれました。
AQ(えーきゅー)とは・・・
Autism-Spectrum Quotientの略で、日本語にしますと・・・
自閉症スペクトラム指数自己診断となります。

どこかの大学で作成されたものが公開されており、
親切な人の手によってwebで自己診断を計算できるようになっております。

http://www.the-fortuneteller.com/asperger/aq-j.html

何年か前に私もインターネット上でみかけまして、
もちろん自己診断しました。
結果は・・・40点以上でした。
一度やれば結果はかわらないものだと思っていたので
先生に以前自己診断をしたことを話すと、
「モガさんはたくさん勉強して、訓練もうけているので、
 考え方とかの変化で点数がかわっているかも。
 一度やってみたらどうでしょうか?」
と言っていただけたのでやってみました。

その結果は33点。

と、結果の数値が下がったことで喜ぶのではなくて。
先生とチェック項目をみながら「以前の自分とくらべてかわったところ」を議論していました。
質問の中で「ここは発達障害っぽい」と思うところをだしてみて、
自分の考え方はどう変わったのか。
以前の私は選択肢が4つあるのに選ぶのは「1か4」という極端な考え方だったのですが
今は「2や3」を選ぶことができるようになってました。
「できない・・・けど、こうしたら補えるかも」という場所は
グレーゾーンの答えができるようになった、ということです。
どうしてもできないことは「できない」ということになりますが。
うまれもった特長で、どうしても苦手で克服できないことというのもあります。
それでも、それ以外の項目で「少しだけ冷静にかんがえてみる」ということができるようになっていました。
「これはできないけど・・・ちょっとまてよ。こういう風に工夫すればできるかも」 という考え方です。
グレーゾーンのこたえかたができるようになりました。
それで点数がずいぶんと違ってきたのかもしれない。
点数をみて「だめだー、私は一生こんな駄目人間なんだー」と悲観する前に
どうすればいいのかを前を向いてかんがえることができるのは
成長したかなーと思います。

こういうやりとりを対等の立場でしてくれる病院の先生に感謝。

余談ですが、この診断で 「こうしたら完璧人間っぽい」とよく考えて回答してみたら2点でした。
キングオブ定型発達のような答え方をしてみた・・・といいたいところですが、
こんな絵に描いたような定型発達の人は居ないんじゃないか・・・とおもいます。
完璧すぎて、本当に怖いぐらいの回答だと。
先日、友人といっしょに映画をみてきました。
またしてもカップルシートにすわりたいとごねてみたのですが、
残念ながらカップルシートの無い劇場でした。
カップルシート、ふかふかなんですけどね・・・。
映画泥棒をみながらにやにやと。

さて、レビューです。
黒執事


同タイトルのコミックの映画化でした。
原作は3巻あたりまで読んでいたのですが、途中で断念しました。
なんでもパーフェクトにこなしてしまうイケメン執事と
ツンツンした少年主人のお話だということぐらいしか頭にはありませんでした。
しかし、伝え聞いたうわさでは「黒執事は原作というだけで、映画は完全オリジナルストーリー」とのこと。
ポスターに剛力彩芽さんがばーんとでていたので「あぁ、本当にオリジナルストーリーなんだなぁ」と感じました。
主人公の名前もコミックとは違いまして、名前だけではなく性別も違います。
コミックと共通しているのは一部の設定だけ。
原作ファンは怒らないのだろうか、と余計な心配をしてしまいますが・・・。
まぁ、ここまで違うと怒ったりもせずに「水嶋ヒロがかっこいい!!」と思う程度にみれるんじゃないでしょうか。

ただ、原作ファンを怒らせないように水嶋ヒロは圧倒的に燕尾服が似合います。
そこはキャスティングを間違っていないようにも思えます。
原作にでてくるキャラクターの配置を間違えることなく、少しピースをかえた違うパズルをつくっているような形に見えました。
ストーリーや展開は映画には「よくある」という感じで、なんともいえないぐらいの内容。
ただ、時々出てくる原作キャラクターに「人選上手だなー」と唸りながら安心してみることができました。

「黒執事」は名前のとおりもちろん、大きな屋敷に使える執事がでてくるのですが、
このあたり映像化するにあたって、下手にチープな感じをだしてしまうと台無しになってしまいます。
「執事」というからには主人は高貴な人。品が良くて、動作が美しく、ヴィジュアル的にも美しく。
とにかくなにはなくともヴィジュアルにはこだわってほしいなーと期待していましたが、
その期待は裏切られること無く、高貴な形に仕上がってました。
衣装提供のクレジットで聞いたことのあるゴシックブランドがでていたので、本気さを感じました。
メイドの「リン」さんが途中でロリータ服に着替えるところがあるのですが、
あのあたりにクラシカルなヴィクトリアンメイデン(だと思う)の洋服がでてきていてよかった・・・と。
「あの服高そう・・・」とひかれるぐらいに贅沢にしてくれてありがとうございます、ともいえます。

レビューなのに全く作品のよさにふれていない気もしますが、
この作品は原作との違いを楽しむという次元ではないかなーと思っているので
相違についてどうこう言うつもりもないです。
「原作と違うから云々かんぬん」でシャットアウトしてしまうのはものすごくナンセンス。
この部分で「あくまで映画ですから」としれっとセバスチャンに発言してもらえばいいんでは。
ただ、原作を知っている人も納得はいかないだろうけど、平和な感じで見れるし、
原作を知らない人も「こういう話なのだね」とわかるような内容になっています。
ただ、原作を読んだことある人は細かすぎる小ネタににんまりできればいいんじゃないだろうか・・・。

あまり深く考えず、映画の黒執事を楽しんでみようと思えば
水嶋ヒロの完璧っぷりに心を撃たれて平和に過ごせるかと。
心を整える
著者:長谷部誠

この本は2012年ぐらいに本屋で平積みされていたような記憶があります。
スポーツコーナーのところだけではなく、自己啓発関連の棚でもけっこうな割合をしめていたような。
パラパラっとその場で立ち読みをした記憶があるのですが、
どんなことが書かれていたのかはいまいいち覚えていませんでした。
先日、図書館のスポーツコーナーにおかれていたのでじっくりと読んでみました。

この時点まで長谷部さんというひとがいったいどのスポーツをしているかを知らなかった私ですが・・・(おい)

長谷部誠さん。
プロサッカー選手。
現在は海外のチームで活躍中とのことですが、かつては日本代表もつとめていたそうです。
長谷部選手は1984年生まれで、日本代表に選ばれたのは2006年。
ずいぶんと若いのに、すごい・・・という小学生並みの感想の私。
さらにいうと、年齢も私といっしょという・・・。
20代のうちに日本代表として世界と戦ったサッカー選手。

「心を整える」ではその長谷部選手が普段から活躍するための
「心の調整法」が綴られています。

自分の心を整えるというだけではなく、
グループ内で自分の立ち位置を理解してチームの中で動くということについてもエピソードつきで紹介されています。
アスリートだけではなく、社会で働く人にはとても参考になる本でした。
会社もチームといえばチームなので、
チームを会社と置き換えて「自分だったらどう振舞うか」を長谷部選手の考え方から振り返ることができます。
もちろん、皆が皆、長谷部選手のように振舞えるわけではないのですが。
しかし、チームメイトや指揮官の価値観を理解しようとする姿勢や
理解したうえで自分をどう表現していくか、どう振舞うかということを考える姿勢というのは重要ですね。

本書を通じて私が感じたのは、長谷部選手は本当に誠実な人だ、ということでした。
そして、ものすごく行間を読むタイプなんだなーということです。
能力がある人はどうしても「俺が俺が」のタイプになって、あまりほかの人の言葉に対しての行間を読まなかったり、
嫌いな人には「嫌い」というオーラをだしてみたりするというひとが多いと思います。
しかし、長谷部選手は「苦手」と感じることにでもとびこんでみたり、苦手な相手ともフラットな目線で見たり。
多角的に物を考える人、という言うイメージです。
チームにおいて、こういう風に多角的な見方ができて潤滑油として動いてくれる人はありがたいな、と。
私も「俺が俺が」のタイプで、チームの穴をみつけて対応するというまではなかなか気が回らないので。

長谷部選手は「しっかりと相手の話を聞く」「相手の気持ちを想像する」ことを重点においています。
それでいて、自分もチームの一員として、アスリートとして「心を整える」だけではなく
体調管理にも気を使っています。
なによりも「自分自身」の人生に誇りをもっている、その生き方で強くなっていく、というのがよくわかる本でした。


心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣/幻冬舎
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松井秀喜―献身力
逆境を力に変えて
著者:古内義明

松井秀喜選手について「献身力」をキーワードにその姿を紐解いています。
なぜ、献身力なのか。それは松井選手が常に「チームの勝利のために」と考えてきたこと、
「自分のために」ではなく「誰かのために」という言葉で戦ってきた松井選手。
誰かのために、とまずは自分以外の誰かを考え、その人のために行動するというのはまさに献身力ですね。

本書の目次は松井選手のインタビューで登場した言葉で構成されています。
その言葉、ひとつひとつが松井選手を表しています。
チームのために戦う、メディアからは逃げない、ファンが大好き。

そのひとつひとつのエピソードを読んでいると、
松井選手からは本当の「日本の男性」を感じることができます。
常に自分を挑戦する場所に置いて、それでいてストイックに取り組む姿勢。
「鉄人」のように思えるのですが、どこか人間味があふれ出ていて、完璧ではない。
その完璧ではないところ(人間味があふれるところ)が愛される理由ではないのか、と本書を読みながら思います。

ところで、バットやグローブなど道具へのこだわりが強いのは日本人特有の文化らしいのです。
松井選手もバットにはこだわりがあったようです。
バット職人さんのインタビュー記事が掲載されていて、
松井選手がどれほどバットにこだわり、大切につかってきたのかが伝わります。
メジャーだと素材も変えないといけない、と素材にもこだわるという姿勢はすごい・・・と思いますね。

松井秀喜―献身力/大和書房
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