この頃の事を少しずつ思い出して書いているため、話しの時系列が前後してます。




母を目の前にして涙


母の顔を見るなり。

号泣してしまった。

こんな事は過去に一度も無かった。


もう顕在意識では抑えられず、抱えきれない感情が溢れてしまったのだ。

涙は決壊に近かった。



母には入籍が無くなった事は言えず、仕事が拡大できなくてお金が十分に得られていない。

ということだけ伝えた。

生活を維持する事が困難なため不安の涙。

という印象に映ったと思う。


 


機能不全育ちなので私は両親との関係が薄い。

本音で話をするとか、いい事もそうでない事も分かち合える関係性ではない。

遠慮も多い。

弱音を見せる事は、両親から嘲笑うかつけ込まれるため、親を頼らないのは自分を心が傷つかない、守る術。みたいな関係だった。



今でこそ関係は悪くないが良好でもなく。

私からの信頼は置けていなかった。

好きか嫌いかで言ったら、好きは受け入れにくい。

大事にできる日もあるけど、恨む日の方が多いといった存在だった。




そんな母の前で泣き崩れ。

母は玄関で座って話を聞き、私に食事を作り、一緒にお昼を食べた。

焼き魚と白米と味噌汁。

よく覚えてる。



今、私を非難し、嘲笑う人はいなかった。


母は

「とりあえず大丈夫だから。

なるようにしかならないから。」


と声をかけてくれた。


そこには幼少から成人後までの母の姿は無かった。

私が望んでいた理想に近い母の姿だった。


そして、母は私よりも背丈が小さくなっていた。

そんな時の流れにも寂しさを感じた。