なめちゃいけない。バンコク | 猫より眠たがり

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出張の備忘録と、出張先での安泰な生活ぶりを日本に伝える緊張感のないブログです。
仕事仲間にばれないように、記事はアメーバ限定公開。
帰国中は記事の更新は行いませんぞ。(キッパリ)

只今、10日間のインド出張の4日目の夜@デリーです。
今回はお隣の部署のプロジェクトの応援。自分のプロジェクトだけでも忙しいのに断りきれずに参加したところ、予算が厳しいそうで渡航便はエコノミークラスの日付変更の効かない安いやつ、ホテルは1泊5,000ルピー以下の安いところ、という出張。
それでも幸いなことに渡航便はバンコク経由のタイ航空となり、日曜の昼前に成田を出て、バンコクでの3時間の乗り継ぎを挟んでデリー到着は現地時刻23:00頃、という旅程。タイ航空はスターアライアンスに加盟していて、私はというと昨年のANA便での中米4回往復の甲斐があってスターアライアンスのゴールド会員というステイタスが転がり込んできたため、安いエコノミーでありながら、成田ではスーツケースに優先タグがつき、手荷物検査の優先ゲートやらANAのラウンジの利用の権利をいただいた。
 
バンコクにはこれまでに20回近く行っている気がする。その殆どは乗り継ぎのため。そしてその殆どはタイ航空のエコノミークラス利用。会社の旅費規程により短距離の出張はエコノミークラス指定だし、東南アジアに往来するにはタイ航空が便利なのでね。
 
そのため、エコノミークラスであってもタイ航空のバンコク行きであればあまり抵抗が無く、またバンコクは近場に感じている。バンコク空港での乗り継ぎならば5時間程度までは粘れる術も心得ているし、毎度訪れる鞄屋さんでは毎度物欲との格闘に苦しんでいる。
 
さて、そんな甘い考えで成田を出発。タイ航空のエアバス、成田の混雑のため定刻の5分遅れだそう。成田空港のラウンジでお蕎麦と稲荷ずしの昼食を済ませておいたので機内食のタイカレーは少しつついた程度。機長の機内放送によればバンコクまでの飛行時間は7時間とのこと。
 
あれ?そんなに遠かったっけ?バンコク。
 
ビジネスクラスのようにはPCを広げるスペースは無いので、予め印刷しておいた仕事の資料を読むなどして時間を潰すも、食後ゆえに睡魔に襲われ、適当なところで仕事はおしまい。
 
・・・やがて、飛行機の揺れで目が覚めた。
 
離陸から相当時間が経っているように感じつつ、座席のモニターで飛行経路を確認すると、未だ沖縄を過ぎた程度。台湾にも達していない。飛行機は細かい揺れを繰り返し、勿論、シートベルト着用サインは点灯しっぱなし。
 
そこで機長からのアナウンス。「気流の悪いところを飛んでいる。安全のためシートベルトを着用のこと」続いてアテンダントさん「機長の指示でCAも着席している、サービスは中止している、暫くトイレには行かないように」
 
日本の航空会社であれば、「揺れますが飛行の安全には全く問題ありません」「シートベルトは腰の低い位置にしっかりと」と繰り返されるところ、海外のキャリアは五月蝿すぎずに宜しい。宜しいんだけれども、揺れは30分以上続いている。
 
やばい・・・乗り物酔いだ・・・気持ち悪い。
 
飛行機の揺れで酔ったのは10年以上振り。揺れにはそこそこ慣れているつもりだったけど、これだけ細かく長い時間揺れ続けると参った。雲の中を飛んでいるのだろうか、機長が経路の選択を誤ったんだな、これ。
 
気持ち悪いのを我慢して目を閉じて、そして眠ったり起きたりの繰り返し。期待に反して台湾を過ぎても揺れが収まらない。そんなに大きな雲がある筈もなく、本当に気流の問題のよう。
 
次に目を覚ましたときには、シートベルト着用のサインが消えていた。
揺れも穏やかに。そこに機長のアナウンス。
「タービランスは納まったけど、向かい風の強さは納まっていない。到着は予定より1時間送れになる。」そしてCAさんが続き「機長の判断により安全のため速度を落としている。到着が遅れる」だそう。どうせ乗り継ぎに3時間待ちなので問題ないです。
 
飛行情報を見ると対地速度が550km/hだったかな。こりゃ、確かに遅い。風が強かったんだな。機長の判断ミスを疑って申し分けない。
 
しかし、かつてなく遠いバンコクであった。