パナマ滞在の第1週目が終了。時差ぼけでヘロヘロのため作業の進捗はイマイチです。
今回の出張が現契約での最後のアサイン。事業が上手く進展すれば契約は第2期に進み、来年もここに来る機会はあるかも。やがて第3期に入ると、数年間に亘り日本とココを往復する予定。一方で万一この事業がコケた場合には、今回の滞在が人生最後のパナマということになると思う。来年も再来年もこれるように時差ぼけに負けずに頑張らなくちゃ。
たぶん今回でこの地への滞在は10回目。油断は禁物だけど比較的安全な国だし、普通にスーパーに行って日用品や食材を購入できるので滞在に不自由は殆ど無い。マックもケンタもピザハットもあるので、そっち系の食事で済ますこともできる。車を運転できないけど出歩く時間もないし。
滞在に慣れた今ではホテルから供される朝食を除いて自炊している。食事はややマンネリではあるけど、インド滞在のような不自由は感じない。事務所で注文できるデリバリーの弁当は、質より量という感じで5~6ドルする割りに美味しくない。暫く前の滞在から、平日の昼食は弁当を持参することにしている。こんかいは保温機能つきの弁当箱持参です。キッチンや洗濯機付きのホテルにして大正解。
ということで、私にとってのこの地への出張での最大の面倒くささは日本との往復の渡航だったりする。
以前はアトランタ経由のデルタ航空を利用していたけど、今回の業務ではユナイテッド航空を利用している。とはいえ、実際にユナイテッドの機材に乗っている訳では無くてコードシェア便。日本から米国まではANA,、米国からパナマまではパナマを拠点とするCOPA航空が運行している。米国での乗り継ぎ地は3箇所あり、ヒューストンかロサンゼルスかニューヨーク。ANAはこの他にワシントンやシカゴ等々にも飛んでいるであろうから、他の経由地ってのも有りかもしれないけど、どうせ空港から街に出るわけではないし、米国入国の手間は似たようなものなの経路の選択は旅行代理店任せ。ユナイテッドがデルタに比べて良いことといえば、帰りに空港でCOPAのラウンジを使えることと、ANAでは機内でラーメンが食べられること、機内のエンターテイメントで邦画や日本のTV番組のビデオが見れるメリットがあることくらいかな。機内で貰うアメニティグッズは断然デルタの方がいいと思う。
旅行代理店のお勧め(デフォルト)はヒューストン経由みたい。昼頃に成田を発てば、同じ日の午前中にヒューストンに到着し、ヒューストンで5, 6時間を過ごした後にパナマに発っても日本出発日の夜に到着する。この経路をUA便で乗り継ぐ場合、ヒューストンでは米国入国はするけれども預けたスーツケースを空港で一旦ピックアップする必要がない。逆に難点といえば、成田からの機内で仕事に没頭してしまうと眠るタイミングを逸してしまい、徹夜でヒューストンに着いた後には安心して眠る環境がないまま空港で5時間待たなきゃいけないのでしんどい。また、ヒューストンのラウンジには大した食べ物が無く、りんご、バナナ、チーズ、にんじん、セロリ、クラッカー、ミネストローネ程度・・・。
今回はヒューストン~パナマ間に空席がなかったため、羽田発のロサンゼルス経由となった。23:00チョイ前に羽田発。当日は余裕を持って羽田国際線ターミナルに向かい、スーツケースと、日本食の食材を詰めたバッグとの2つをチェックインカウンターで預けて搭乗券を貰い、その後ラウンジでアップしたのが先日の記事。やがて搭乗時刻となりゲートに向かうと待っていたのはヒューストン経由と同じB777-300。私が一番好きな機材。でも、なぜだかこの時間にビジネスクラスを担当していた若いCAさんは挨拶も応対も早口&事務的でスマイルもなくどこか機嫌が悪そうな印象。
おじさんは、離陸して巡航したらシートを倒して寝たいだけなんだよ。挨拶も要らないって。
私、お酒を頼むわけでもなくコールボタンを押したこともなく、比較的面倒を掛けない客だと思うんだけど・・・なんだか居心地の悪い便だなと感じつつ、簡単な夜食をいただいた後にシートを倒してビデオを見ながら転寝。次回はデルタにしようかなと呟く。
そうそう、
ビデオには西部警察もあって、何年かぶりに大門軍団に会えた。
このときの石原裕次郎さんは今の自分より若かったなんで信じられない。
何話目だか忘れたけど、行き着けのスナックで煙草を燻らせながらウィスキーを飲みつつ、とある事件の犯人から要求されていた身代金とかを団長さんに渡すシーンがあるのだけれども、団長さんがスナックから出て署に向かうシーンではスナックの前に路駐している裕次郎さんの駆るシルビアのオープンカーが停まっているんだよね。
シルビアも懐かしかったんだけど、路駐かい、その後は飲酒運転かい、ってつっこみどころ満載だった。
やがて周囲で食事している音に気付いて目を開けると到着の2時間ちょい前。朝食の支度の声を掛けてくれたのはベテラン風のパーサーさん。声を掛けるのが億劫に感じる若い不機嫌そうなCAさんの後で、最後に丁寧な対応に救われた気分。
和洋のうち、洋食のエッグベネディクト?と、セットとは別にサラダをお願いしたもの。
丸い2つの卵料理のしたにもバンズがあったのだけれども、お腹イッパイでこれは食べ切れなかった。サラダを追加したのに元の料理を残すとはね。
ロスにはスムースに着陸。
ロスでの入国手続きの際に、先に並んでいた日本人から突然に声を掛けられた。同じプロジェクトに参加しているOさん。同じ便だったのね。ここからパナマまでは2人旅ですな。チケットを見るとロスからパナマまでの席は隣どおし。
ロスでの乗り継ぎの良いところは、UAのビジネスライクなラウンジでは無く、スターアライアンスの品揃えの良いラウンジが使えるところ。食べ物も飲み物も種類は豊富。次のCOPA便でも食事が出るので食べ物には手を伸ばさなかったけど、長い時間を過ごすのでればここはお勧め。免税店もそこそこあるし。難点は、空港が大きくてCOPA便は別のターミナルから出ることと、ターミナル間の移動がイマイチ判り難いこと。
搭乗時間の1時間半前にOさんに声を掛けてターミナルを移動。やはり少々迷って、ターミナルの移動だけで30分を要した。ゲートでは若干遅れて搭乗開始。羽田で発券された搭乗券を係員に見せると、これじゃダメだと云う。前回の渡航での帰路でも同様にパナマで発券されたチケットを係員に見せたところ「ロスで発券をし直せ」と言われたことがあり、すぐに指示の内容を察してゲート脇のカウンターに戻って搭乗券の発券をし直し。
と、ここでちょっとしたトラブル発生。
私に続いて再発券の手続きをしていたOさん、パナマからの帰国便の予約が確認できないのでパナマ行きの飛行機に乗せられないという。聞けば、日本からパナマ往復のチケットを持っている私と違い、Oさんは以前にパナマで発券したチケットで日本に往復した格好のトリップであるため、そのE-チケットの情報には次にパナマから日本に戻る予約の情報がない。(後で考えてみると、最初に日本で往復のチケットを買いパナマ入りし、その後のパナマ~日本の移動をパナマ発券で往復したのであれば、最初に日本で買ったチケットの日本に帰る権利は残っている筈。ロスではここに要注意だな)
結局、Oさんとの2人旅はロスの空港内移動だけ。Oさんをゲートに残して私だけ予定の便でパナマに移動となりました。Oさんが座るはずだった隣席には、寝相の悪い男の子が座りました。元々は親と離れた席を割り当てられていたようだけど、Oさんがいないために通路を挟んで親の近くの席に移ってきたみたい。
私、ロスの離陸の瞬間は意識があったのかな。気がつくと飛行機は巡航していて、私はシートをリクライニングして寝ていた。私は基本的にシートベルト着用サインが消えるまではシートを倒さない主義なので、シートをリクライニングしていることに驚いた。CAが倒してくれた?
パナマ到着は朝6:30のため、パナマ到着前に出される機内食は戴くことにしていた。
B737の小さい機材だし、朝飯だし、中距離だし、米国系の小さな航空会社なのでANAのようには豪勢な食事は出てこないとは思っていたけど、運ばれてきた食事は、”パンとバターとヨーグルトとフルーツ。あとは別に頼んだオレンジジュース”。「そうそう、朝飯だからね、簡単なんだよね。知ってた知ってた、パンが温かいだけでも良いじゃない」と思いつつ全てを食べ終わった後で、パーサーが慌てて卵料理を持ってきた。たった8席そこらのビジネスクラスで食事のメインを出し忘れてそうすんの!
ただし、これはCOPAの災の序の口だった。
実は、食事の時にシートの背もたれを戻そうと思ったときに気付いたんだけど、このシート、壊れてたんだよね。どうやら勝手にリクライニングしていたらしい。そして、レバーをどう操作しても背もたれが動かない。
やがて最終着陸態勢になり、当然ながらシートやテーブルを元の位置に戻せというアナウンスがある。けど、戻りきらない。確か、シートの背もたれが立っていないと万一の場合に衝撃に対応できないと云われている。まして自分の席はビジネスクラスの1列目でバルクヘッド席。目の前は壁だものね。「これは、着陸前に席を移ってくれと言われるパターンだな」と予想。
そこに先ほど卵を忘れていたパーサー君登場。「座席を戻して」というので、レバーを指差して「Not Working!」と訴えた。彼はレバーを操作して背もたれを動かそうとしたものの、当然ながら動かない。そして、そもそも隣席の寝相が悪い坊ちゃんが最初に座っていた座席に移るよう促されるであろう・・・筈が、「OK」とだけ言って去っていった。OKなのかい!
もちろん空港には無事に着陸し、背もたれを寝かせたままのシートでも事故は起きなかったんだけど、災難はこれだけではない。朝の7時前に到着し、順調に入国審査を済ませて預けておいた2つの荷物をピックアップする前にトイレへ行き、(荷物が増える前にトイレを済ませるのがひとつの習慣なもので)すぐにバッゲージクレイムで2つの荷物を受け取るのに備えて態々3ドルを支払ってカートを借りた。いつもならば有料のカートは使わないんだけど、その日は疲れてたし。
やがて、預けていた荷物のうちのひとつ、食料品を詰めたバックがターンテーブルから下ろされているのに気付いた。小さい空港のせいか、飛行機が小さかったせいか、届くのが早いな。あとは衣類は書類、洗面用品などを詰めたスーツケースが出てくるのを待つだけ。
待つだけ・・・のはずが、10分ほどして、別の客が声を掛けてきた。聞けば、同じ便の客。荷物が出てこないとのこと。あぁ、やっぱりね、もはやターンテーブルには荷物が出てきていないし、他には荷物を待つ客の姿もない。これ、ロスから荷物が飛行機に乗ってなかったってことだよね。ロスでロスト。
私も観念してCOPAの荷物クレームのカウンターへ。カウンターの係員は慣れた手つきでロストバゲージの書類を作成。滞在先のホテルと電話番号、スーツケースの特徴、等々を伝え、何時到着するかを聞いたところ、「本日中にロス発の便があと2本ある」「責任を持ってホテルに届ける」とのこと。あぁ。午後から事務所に出るんだけど、着替えられないじゃん。
折角、有料のカートを借りたのに、載せるほどの荷物もなく。
飛行機での荷物のロスとはこれで3度目。これまでに海外出張はざっくり70回くらいしていると思うので、3/70の確率。その3回とも中南米の空港で起きて、いずれも荷物は見つかってホテルに届けてもらってきた。下着や洗面用品がロストした荷物に入っていた場合、航空会社が下着代や洗面用品代を補償してくれる時代があったようだけど、今はそうじゃないのかな。COPAからは何のオファーもなかったな。COPAだったせいだろうか。
待たせていたドライバーと合流し、ホテルへ。ホテルについてシャワーは浴びれたものの、勿論、着替えはない。ホテルのフロントに事情を説明し、COPAがスーツケースを持ってきたら預かるようにお願いしておいた。幸い、大事な書類やPCは手荷物に入っていたし、食材を詰めた荷物は乗ってきた便で無事に到着していたので、出発前に義母から頂戴したどら焼きを食べ、インスタントラーメンをすすって出社。事務所には洗剤や炊飯器などの日用品が入ったスーツケースを預けてあるので、これで洗濯は可能だ。
仕事を終えてから、さぁて、パナマで下着や靴下を買うべきか、本日中の荷物の到着を信じるかと迷っているところにCOPAから電話が着信。でも生憎、電話の相手はスペイン語で英語は話せず、こちはスペイン語が判らない。単語を繋ぐと「荷物」「パナマ国際空港」「今日」「8:00」「ホテル」と判る。ホテル名を再確認されたのでホテル名を告げ、「要するに今晩8:00にホテルに届けてくれるんだね?」と聞くと、電話の相手は「YES」という。
荷物が届くのであれば態々ここで品質の判らない着替えを買う必要は無いな。日本からずっと着続けている服や下着の着心地の悪さったらないんだけど、あと少しの我慢だ。
8:00ちょい前に、携帯電話を携えてホテルのロビーに下り、スーツケースの到着を待つ。
気がつくと転寝していて、時計を見ると8:20分。道路が渋滞しているんだな。
9:00 こりゃおかしいだろ。でも、携帯電話は生憎チャージが切れていて受信はできるけど発信はできず、こちらからCOPAに電話ができない。ホテルのフロントに聞いてみたけど、自分が寝ていた20分の間にもCOPAは着ていないという。
インターネットでロスからパナマ便のスケジュールを確認することにして、一旦部屋に戻りPCを抱えてロビーに戻った。空港で聞いた話だと1日3便あるといってたっけ。
時間は夜10:00に近く、今更着替えを買うにも店は開いていない。事務所に預けていたスーツケースに洗剤が入っているのでホテルの部屋の洗濯機と乾燥機で選択はできるけど、その間に着るモノがない。さて、どうしたものか?
COPAのHPによると、ロスからパナマへの便は1日3本。
自分が乗ってきたのはCM0362便。パナマに朝6:33に到着したやつ。
ロスではぐれたOさんは、次のCM0303便で追っかけてきた。
可能性が残るのは、CM0303便、つまり今夜8:00にパナマの空港に到着する便か、
明朝のCM0362便、これらな明日の朝8:00にホテルに荷物が届く。
さぁて、先ほどの英語とスペイン語での電話での会話、「今夜8:00にホテルに荷物が届く」と理解したものの、①今夜8:00にパナマ空港に荷物が着く(CM303便)だろうか、あるいは②明朝8:00にホテルに荷物か着く(CM362便)だろうか。
既に夜10:30。そろそろ部屋に戻って今着ている服を洗濯しよう、上手くいけば明朝の事務所への出発時間前にはスーツケースが届くかもしれないけど、間に合わなかったら最悪だし。
観念してPCを閉じようとしていたところ、ホテルのレセプションの兄ちゃんが背後から声を掛けてきた。振り向くと、白いつなぎを着たドライバーの傍らに、私のスーツケースが。
考えてみると、きっとOさんがロスで搭乗を拒まれたためにOさんの荷物を機体から下ろす必要があり、その際に私の荷物も下ろされちゃったんだろうね。そのOさんは次の便で荷物と一緒にパナマ到着したのに・・・。
帰りはニューヨーク経由。
次回はデルタにしようかな。


