蘇州話に戻り

いつも日用品を買いに行くテスコ。

3階の端っこにあるラックコーナー
なんでも売り尽くしコーナー的な
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にわとり柄食器。


普通のローカルスーパーにもあるものですね。
盘门の食器街でしかみたことがなかったので。

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しかしながら
ちょっと大量生産品系のレトロ感が物足りない感じだったので残念。
これはこれで良いと思うけれど。



はじめはただレトロ感というかキッチュな感じが好きでにわとり柄を集めだしたのですが、にわとり柄にも背景があるのです。


《にわとり柄ウンチク》
にわとり柄食器にはちゃんとした名称があり
広東語で公雞碗または雞公碗 と言う。
(雞は鸡の繁体字)


中国南部の広東省あたりから広まった中国の伝統食器のひとつらしく、
東南アジアでも使われているのも見かけます。

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香港の食器屋にあったにわとり柄。
香港にはにわとり柄を扱うお店が本当たくさんあり、にわとり柄専門店もあるそうです。


元々、明朝の時代にはにわとり柄食器は貴族の愛用品だったらしく
清朝に入って一般家庭にも普及したんだとか。


香港のとある店で聞いたのは
安いものは基本的に中国からの大量生産品であり、
高いものは年代物らしい。
年代物の景徳鎮並みの値段のものもあるらしい。


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我が家のにわとり柄は蘇州で手に入れた安いものばかり。これ以上あるのです‥‥収集癖ってビョーキ。


にわとり柄には重要な意味があり

まず
(黒い尾をもつ)と牡丹、芭蕉の3つが描かれていること。

鸡jiは家jiaを表し
牡丹は富貴を意味する。
芭蕉は大きな葉っぱをつけることから成長や繁栄を意味する。

ということで
鶏と牡丹と芭蕉で
家が富貴に溢れ繁栄する、とか
楽しい幸せな家庭、とか
家にとって良い意味をもつらしい。


景徳鎮でも
コウモリ柄、金魚柄ありますよね。
中国には幸福の象徴をこめた食器が多いですね。


今ほど衛生状態も生活環境もよくない大昔に、おそらく元々は願掛けという意味合いも込めて作られたものだと思うのですが


それに比べて
現代はシンプル食器が定番。


なんだか時代を象徴しているよう。
益々豊かになるに連れて
生活の多様性とは対照的にヒトは食器にシンプルさを求め
ニワトリ柄のようなものは減っていくのかしら。


なんて思ったらちょっと寂しい気持ちに。


両者を上手く使っていきたいものです。



テスコのラックコーナーにはこんな
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中国結びモチーフの食器もありましたよ。
こんなやつ以前に中国のIKEAで見た気がする。



たまにはローカルスーパーをじっくり見るのも面白いものです。