小豆洗い
小川のほとりで小豆を研ぐ音がしたら、それは小豆洗いのしわざ
「怪異現象そのものが妖怪」の典型。
誰もいない寂しい山道、
小川のほとりから聞こえる奇妙な音。
あの音は何だ?!
寂しい山道というシチュエーションもあいまって、奇妙な音は昔の人にとてつもない恐怖を与えたことでしょう。
人々は恐怖を拭うために、
その音は小豆洗いという妖怪の仕業なのだと考えた。
だからもし小川のほとりから変な音が聞こえても、
「あー、あれは小豆洗いの音やで大丈夫大丈夫。音が聞こえるだけで、悪さはしんからー」
と自分に言い聞かせてたんじゃないかな??
という私の解釈。
私のYouTubeでも小豆洗いの深掘りしております↓
以下様々な文献より
ポピュラーな妖怪![]()
全国各地に小豆洗いの伝承が伝わる。
地方によって呼び方は様々
小豆とぎ、小豆さらさら、小豆ごしなど。
特徴![]()
姿は見せず、音だけの妖怪。
姿については、子供とか小柄な老人と言われている。
基本的には無害だが、出雲や長野では、
人をさらったり、川に落としたりすることもあると言われている。
歌を歌うこともある。
「小豆とぎましょか、
人取って食いましょかショキショキ」![]()
正体![]()
・動物(狐、たぬき、ムジナ、イタチ、ヒキガエルなど)
・川で死んだ者、殺された者の霊
・谷川に小豆を洗いに行った山寺の小僧が同僚に突き落とされて殺され、以来その霊が現れて小豆をあらうようになった(『絵本百物語』より)
・小豆の洗い方が悪いと姑に責められた嫁が、川に身を投げて怪異を起こすようになった
・人々の小豆への信仰がこの妖怪を生み出した
・共同幻聴のようなもの
小豆への信仰![]()
・日本の農耕文化が始まった頃からの作物で、悪霊を除ける効果あり
・占いに用いられることが多い
・祝祭日、神祭用の特別な食品。ハレの日に食べる。
・神聖なもの
小豆信仰と小豆洗い![]()
神様に捧げる小豆。
祭礼の直前に守られる厳粛な物忌みの趣旨が忘れ去られて、恐ろしいものが現れる期間と思われるようになった。
その産物が小豆洗いの怪。
まとめ![]()
小川のほとりから聞こえる音。
「洗濯をしている音のように聞こえる」ともある。
「洗濯婆」という名前でもおかしくないはずなのに、それでは妖怪にはなり得ない。
小豆を洗っているからこそ、妖怪なんだな。
(うまく言えへん
ここをうまく自分の言葉で言えることが、妖怪検定上級合格への道や!)
〈参考文献〉






