こんな本を買いました![]()
水木サンのエッセイ集です。
表紙の写真のチョイスが、絶妙です💕
この時、御歳80半ばほどでしょうか?
かわいらしい笑顔の裏には、
想像を絶する体験をされております。
この本には、
戦争の話、
人生の話、
妖怪の話、
今でこそ本物の妖怪になられた水木サンの全てが凝縮しており、
守護霊に愛され見事に生き抜いてきた水木サンの姿があります。
好きなことをずっと続けて生きてきた水木サン、
ご自身はとても幸せだと言い切っております。
そりゃぁ好きなことして生きていれば幸せです。
でも水木サンは、それができるまで、
ずっと耐えてきたのです。
40過ぎまで苦労されて、そこから妖怪大爆発!
だからこそそんな水木サンの言葉は、
一つ一つがすんなりと心に染み渡ります。
人生をいじくり回してはいけない、
幸せも不幸せもある人生、
人間の力ではどうしようもないこともある。
流れに身を委ねるほうがいい。
水木サンの色んな本を読んできましたが、
大好きなお話があります。
戦争のお話に必ず書かれていること。
水木サンは左腕を戦争中に失っております。
兵隊としてラバウルの戦前にいたころ、
マラリアにかかり動けなくなっているところ、
敵の攻撃にあい、左腕を負傷して、
切断を余儀なくされました。
洞穴に寝かされ、死を待つばかりの水木サン。
しばらくすると、水木サンの周りを現地人の子どもがウロチョロするように。
水木サンは食べ物を持ってくるように子どもに伝えます。
するとそれから毎日のように、
バナナなどを水木サンの元へ運んでくれるようになりました。
それを食べた水木サン、どんどん生きる意欲がわいてきて、左腕の傷も徐々に癒えてきました。
その時、ふと左腕の傷から、
産まれたての赤ちゃんの匂いがしたそうです。
いかにも、水木サンらしい表現だとは思いませんか?
私はこの話を読むと、いつもなんとも言えない、
優しくて強い気持ちを感じるのです![]()