ホイットニーヒューストン
I WANNA DANCE WITH SOMEBADY
2022年製作 アメリカ 144分
AmazonPrime ☆4.0 2024年6本目
世界が彼女の歌声を失ってから10年――『ボヘミアン・ラプソディ』の脚本家が描く、名曲誕生の裏に隠された、ホイットニーと彼女を支えたプロデューサーの知られざる物語。
昔から、ホイットニーの楽曲はよく聴いた方だ。
あの声域の広さや、感情を揺さぶるような歌声は、
唯一無二だよな~といつも思っていた。
45歳という若さで死去、晩年はスキャンダルまみれだった。
2018年製作のドキュメンタリーは、本当に、
苦しくなるような内容ばかりで、
こういうドキュメンタリーは、本当に観たくないと思った。
死んでもなお、こんな風に、彼女の恥部をさらけだされて、
同情しかなかった。
ホイットニーは死んでしまったのに、何故、この人達は、
彼女について話せるのだろうかと、人間不信になるレベルだった。
今回の作品も、落ち込んだら嫌だな・・・と思ったけれど、
脚本家が「ボヘミアンラプソディー」と同じ方だったので、
どんな風な内容になっているのかと思い、観てみた。
本当に、凄く良かった。
ホイットニーのパフォーマンスの再現も素晴らしいし、
知らなかった真実も、きちんと描かれていた。
ホイットニーの悲惨な出来事も描きつつ、
彼女にもあった幸せな瞬間も、しっかりと描かれていた。
ホイットニーのあの可愛い笑顔の裏には、
きちんと幸福もあったんだと、
そんな風に思える作品となっていた。
ボディガードを一度は断って、ケビンコスナーだと聞いて、
すぐに翻してみたり、
とってもチャーミングな場面も、描かれていた。
時代が今のようで、ロビンとの関係が円満に続いていたら、
どうだったのかな・・・とか考えてしまうけど。
そういう意味では、父親や兄弟にも恵まれず、
時代にも恵まれなかったのかな・・・と思った。
けれど、ホイットニーは自分の逆境を、
歌に込めてきた。
彼女の壮絶な人生が、彼女の才能の一部だったのだと、
そう納得させるしかないのかな。
今聴いても、ホイットニーの歌声は、
身震いする。
この才能のために、失うものも多かったのかも知れないが、
彼女の苦しみや悲しみ・・
そのすべてを削ぎ落して、この歌声だけが
未来永劫、残っていけばいい。
主演を演じたナオミ・アッキー
歌声は、ほぼホイットニーのものらしいが、
まるで本人が歌っているような迫力があった。
(ナオミ・アッキー自身も歌はお上手みたいです)
与えられた才能は、正しく使って
お母さんから、ホイットニーの教えの言葉。
(ドラッグは)神と歌うためのハシゴ
これに対して、クライヴはこう返答します。
「それは違う。君は初めて会った時から、
ハシゴなしで、神と歌ってたよ」
私の大好きなホイットニーの楽曲は、
こちらです~。
ホイットニーが好きな人には、必見
聴いた事がある人も、是非、観て欲しい