凪のお暇
2019年7月 全10話
平均視聴率9.9% 最高視聴率10.8%
☆☆☆☆
UNEXT
キャスト
大島凪役/黒木華さん
空気を読んでばかりの主人公
彼氏から「体が良いだけ・・」と言われ、ついに倒れてしまい、
エレガンスパレスに逃げ込む。
我聞慎二役/高橋一生
凪の彼氏 クズ男だけれど・・・・
安良城ゴン役/中村倫也
エレガンスパレスの住人で、凪の隣人
「メンヘラ製造機」という別名がある
坂本龍子役/市川実日子
凪に友人で無職
スナックバブルのママ役/武田真治
慎二行きつけのスナック
あらすじ
元から遠く離れた東京で会社員として毎日真面目に働いていた主人公の凪は、ある日社内で耳にしてしまったモラハラ彼氏の一言で過呼吸に陥ってしまいます。 そのことがきっかけで自分の生活をリセットしたくなった彼女は、仕事を辞めて郊外のアパートに引っ越しました。
感想
いや~・・・・
ブログ友達のにゃほまんさんが、以前から勧めて下さってました。
UNEXTで配信されていたので、早速、観ました。
私、日本のドラマは本当に疎くて・・・・
改めて観始めたら、好きな高橋一生さんや、市川実日子さんが出演されてるんだ!と
嬉しくなりました。
いや~・・・・面白かったです。
刺さるね。。。。このドラマ。
みんな演技が上手で、
もう、高橋一生さんの慎二なんて、
なんてクズ男で、なんて、可愛いの!
こういう演技が出来るって、ほんと、凄いと思うし、
中村倫也さんのゴン・・・・
「メンヘラ製造機」「人たらし」を十分納得してしまう、
魅力ダダ洩れな感じとか。
もう、表情の一つ台詞の一つ、
逃すまい・・・と画面にかじりついて観させて頂きました。
そして、勿論、ヒロインの黒木華さんも、
何とか今の自分から抜け出したいという葛藤を乗り越えながら、
自然と、以前とは違う凪になっていく様が、
本当に自然で、
人間って、変われるんだ・・・という希望を抱かせてくれた。
脇を固めるキャスト陣も、良かったし、
市川さんは、勿論良かったですが、
武田真治が思った以上にハマり役で、最高だった。
いや~・・・しかし、慎二においても、ゴンさんにおいても、
ホントに難しい役どころだったと思うけどね。
あれだけの、クズ男を、最終的に可愛いに持っていける??
しかも、泣かせてもくれるし、笑わせてもくれるし。
どんだけよ~。
ゴンさんの、推しだけではない視聴者までのめり込ませる「人たらし」の演技って、
そんな簡単には出来ると思う?
しかも、原作に近付けているせいか、あの体形に、
あのダラリとした服装で・・・・ですよ??
「わりと・・・前からかな・・・」のベランダの一言で、
心鷲掴みって、どれほどの破壊力よ~。
いや・・・・本当に、それにビックリしたって感じ。
「空気は読むものではなく、吸って吐くもの」
この言葉は、自分を脱力させてくれる。
私も、空気を読もうとして、疲れるタイプだから、
凪の気持ちは本当に良く分かって、痛かったな~(笑)
そして、人間ってゆーのは、
何事も言葉に出さないとね・・・・と、
しみじみ、慎二を見て思いました。
そして、このドラマの最高に面白い所は、
最後、どちらとくっつくか・・・・という所です。
どっちとくっつくか・・・・っていう楽しみは、本当に、
出てくる男性どちらにも魅力がなければ、成り立たないワケです。
どちらとくっつくかって、火を見るより明らかなドラマが多い中、
(韓ドラ含めて)これほどまでに、均衡を保つドラマも、珍しいと思います。
最後の最後まで、こりゃ、分からん・・という面白さが、
このドラマの見所でもありますね~
以下、ネタバレです
ネタバレです・・・・・
という事でね・・・・
ほぼ、満点に近かった作品なんです。
なんなら、私の日本ドラマNO1くらいのレベルだったんですが。
最終話・・・・最終話さえなけりゃ・・・・・
そう、私は、この作品の最後に、納得しておりません!
慎二でもなく、ゴンでもなく。
どちらも選ばないという結果は、どうなんでしょう????
私的には、ゴンさんです。
ええ、100%ゴンさまです。
だってね・・・・
あの、ほんわかゴンさんの、「初恋」からの「嫉妬」からの演技、
見られました??
あれを、振っちゃうって、一体どういう事なの??と個人的に思います。
まぁ、それは別としても、
「自分が変わり、何かを始めよう」と思った時に、恋愛は邪魔になるっていう
描き方がね。
少し古いような気がするんですよね。
最高の空気が吸えるところで、凪ちゃんには幸せになって欲しいし、
ゴンさんとの恋愛で、崩れてしまわないと思うんだけどな~・・・・
ゴンさん自身が確実に変わったしね。
そして、坂本さんが、恋愛をしている・・・という下りも必要だったのかな??
坂本さんが、恋愛することは大歓迎だけど、
それど知って、「そこは闇よ~」と叫ぶ凪は、
少し後退してしまったような感じを受けてしまって。
果たして、お暇を終えて、凪は、同じように生きていけるのかな?
ゴンさんという最高の空気が吸える所にいてこそ、
彼女は彼女らしく、生きていけるんじゃないかな??と、
思ってしまったんだよね・・・・。
凪と、慎二の最後。
2人は声を合わせて、「尊いわ~」と口にするけれど、
何故か、最後の最後で、空気を読んでしまってんじゃないの?
・・・なんて思って、複雑な2人の最後だった。
慎二には、是非、市川さんと一緒になって欲しいし、
凪よりも、きっと上手くいくように感じるけどね。
凪はまだ、一人では自分らしく生きていけるような気がしない。
だからこそ、エレガンスパレスの住人が必要だし、
ゴンさんという存在も近くに必要なんじゃないかと。
すべてがなくなってしまって、
凪は、それでも凪らしく生きていけるのだろうか。
ドラマの中で、人が変わる事の難しさを緻密に描いたからこそ、
最後、こういった展開が、不安材料として残ってしまう。
凪は一人でも、自分らしく生きていく・・・と思うほど、
このドラマはお気楽路線ではなかった。
凪の選択が、正しいと思えない最後。
その残念さが、最後の爽快感さえ奪ってしまった・・・・
とはいえ、キャストの演技を観るかでも十分だし、
面白かったです。
とりあえず、最後は、ゴンちゃんとくっつくって妄想してます