かそけきサンカヨウ
2021年10月公開 日本
115分 ☆☆☆ 2022年⑲
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家族の描き方は違和感
鈴鹿央士さんの演技が光る
あらすじ
女子高生の国木田陽(志田彩良)は、幼いころに母の佐千代(石田ひかり)が家を出て以来、父の直(井浦新)と二人で暮らしていた。しかし父の再婚によって平穏な日常は一変し、新しい母・美子(菊池亜希子)とその連れ子で4歳のひなたとの新たな暮らしが始まる。そんな家庭環境への戸惑いを、陽は自分と同じく家族に悩む同級生の清原陸(鈴鹿央士)に明かす。一方で実の母への思いを抑えられなくなった陽は、陸と共に画家である佐千代の個展を訪ねることにする。
感想
原作の窪美澄さんは、好きな作家さんの一人。
この作品も読了済みで、評価は星4ツつけてる。
けど、あんまり記憶にないな(笑)
短編作品で家族がテーマの作品だった記憶はある。
その窪美澄さん原作で、今泉監督だったから楽しみではあったけど、
正直、井浦新さんと西田ひかりさんが、ひっかかってた。
相性悪いんだよな~・・・というか、演技力をあまり評価してない。
(あくまで、個人的な意見です)
で、観終わった後、窪美澄さんはこんな薄っぺらい作品を書く人じゃないよね・・・だった。
今泉作品は観てる方だけど、当たりはずれが多い。
正直ですよ。
15歳設定の主人公が大人っぽ過ぎて、
井浦新との親子関係が、ちょっと、別のジャンルじゃない??とドギマギしてしまった位。
ほら、お父さんが帰ってきて、寝てしまった娘を起こすシーンとかって、
無駄に、色気なかった??
というか、あの雰囲気、親子じゃないよね??という感じを受けたね。
これが、狙いってならさ。
ホラ、父親に恋する娘(ファザコンでもいいけど)が、再婚によって揺さぶられる感情とかなら・・・・
そっちのが納得出来るよね。
成長物語だけど、はじめから、充分にしっかりした娘さんだしね・・・
タイトル通り、とっても繊細な作品だけど、
繊細な雰囲気だけでは物足りない。
実母との再会もアッサリしているし、何より、
小さなわが子より、芸術に身を投じた実母のカリスマ性が、全くない。
しかも、まぁまぁ近所にいて、再婚しながら、
娘に便りも寄こさない実母を、簡単に「お母さん」って呼べる?
まだ、海外に行ってて、芸術一筋で、日本に戻ってきた個展開きますって展開の方が、
良かったんじゃないかな?
実母への「お母さん」も、
継母への「お母さん」も唐突で、馴染めなかった。
そして、1番理解し難かったのは、姉の部屋に入って、画集を破る義妹・・・・
なんか、違和感がね。
その画集だけを選んでってね。
なんか、あまりに、この話の流れの為だけの演出で。
それなら、その辺の本を何冊も破っているとか、
義妹が姉に叱られて、その仕返しに・・という場面を入れておくとかね・・・・。
主人公が、お気に入りで、リビングに置きっぱなしにしていた・・・でもいいけどさ。
あとさ・・・
父親も、娘に優しいワリに、
再婚が唐突で、ひどいよね。
娘は思春期だし、相手には連れ子もいるワケでしょ??
付き合っている時点から話をしていくとか、
そういう気遣いがなくて、ちょっとね・・・と思った。
家族における雰囲気に比べたら、同級生の陸くんの方が、
しっかり描かれていたような。
家族の険悪な雰囲気や、初めての恋への戸惑い。
病気による未来の夢の諦めとか。
その感情を素直に言えない年ごろなんだよね。
その辺りを、鈴鹿央士さんが、うまく演じていたな・・・と思った。
ウィキペディアで調べたら、特技が「バドミントン」!
まぁ、これだけで親近感湧くわ・・・(←娘3人がバドミントンしてるので)