あらすじ
高校時代に帰宅部だった6人の仲間たちが、友人の結婚披露宴で余興をするため5年ぶりに再会。久々に出会ったアラサー男たちは、披露宴と2次会の間の中途半端な時間を持て余しながら、青春時代の思い出話に花を咲かせる。彼らは今までと変わらず、これからもこの関係は続いていくのだろうと思っていたが、ある出来事が起きる。
キャスト
ネタバレ感想
公開当初から、気になってました。
・・・というのも、藤原季節さんと、
城田優さんが出ていたからですね・・・。
このお二人が出ているという以外は、全く、情報を何も入れず、鑑賞しました。
鑑賞後に、評価やレビューを観たら、あまり良くなかったので、ビックリ・・・。
私的には、良かったんですがね。
とても味のある俳優さんが揃っていて、アラサーと高校生という役柄を、
違和感なく演じられてたと思う。
主人公の吉尾が実は死んでいて、ちょっとした言葉や行動で、その友人たちの過去の記憶が呼び起こされていく。
現代から過去へ、最後の場面と、
役者さん達の演技が、もの凄く良かった・・・・
だからこそ、本当に、途中が勿体ない・・と思えてしまう。
途中・・・・そうです。
心臓のシーンです(笑)
これ、好きな人には好きな展開なのかも知れないけど、コミカルでシュールで。
けれど、私は、
「そんな事せんでええんやで」
と思ってしまったよ。
この場面が悪いワケではなく、その前後とのバランス。
つまり、その前後が、良すぎた。。。。
良すぎたから、完全に、その心臓のシーンが浮いてしまっている。
話の流れ的に必要ならまだしも、
全く、必要ではない、
不要な場面であるところに、
「わざわざ、なして・・・・」と首をかしげるしかない。
この作品を、
まっとうな青春モノにしたくはない。
変わった作風にしたい。
普通でない、特別感が欲しい・・・という、
妙な意図を感じてしまうのだけど。
この素敵な作品を、ぶっ壊す悪趣味な方法だったと思えてならない。
心臓のシーンを入れなくても、
この作品は、変わっていて、シュールで、コミカルで、泣ける作品だと思うんだけど。
勿体ないなぁ・・・・・
まぁ・・・でも、これは好みなのかも。
人間の頭ン中なんて、こんなモンで。
色んな感情が入り混じったら、こんな世界になってるのかも知れない(笑)
友人たちが、何故、死んでしまった吉尾を受け入れたか、
キミエが何故、死んでしまった吉尾の突然の出現をすんなり受け入れたのか、
死んでいるはずの友人を、普通に受け入れて、
「いい加減成仏しろよ・・・くれなずめよ」
という軽口にこそ、
シュールさとコミカルさと、特別感が、詰まっているように思えるのだが。
最後のシーンで、最後に6人で会った日を、やる直す場面が、素晴らしく良かったなぁ・・・・
悲しくて、懐かしくて。
そして、精一杯、別れ伝える。
変えられない運命ならば、全身全霊でさよならを言う。
その切なさに、泣けた・・・・。
人生において、ケジメのついていない事、
心につっかえている事、白黒ついていない事。
そういう事が、日常の中のふとした瞬間に、舞い落ちてくる事がある。
人を亡くした時には、死んだ側ではなく、残された側が、いつまでも、踏み出せないでいるのかも知れない。
死んだ吉尾の姿がいまだに見えるのは、
吉尾が未練があるワケではなく、残された自分たちにこそ、その理由があったのだ。
そう気付くまでの過程は、リアルで、切ない。
いつまでも、うじうじするな・・・と。
電話を取れなかった事と、
自分の死は関係ないのだと、吉尾は伝える。
そして、新たな日々が始まるワケでもない。
彼らはまた、同じ日々を過ごしていく。
残された人間でわちゃわちゃしながら。
そして、また、ちょっとした一言・行動で、吉尾を思い出す。
いくつになっても、どんなに年をとっても。
それが、青春というものかも知れない。
吉尾は、彼らの青春の1ページに、大きく刻まれたのだ。
藤原季節さん・・・・
最近注目している若手俳優さんです。
今回も、凄く存在感ありましたね~・・・
特に、吉尾の死を知り、
自転車にあたるシーンは、
格別でした。
世の中のすべてに、納得がいっていない・・・。
日々の中でも、すべてに我慢を重ねて社会人として生きている田島。
吉尾の死で、その怒りが爆発・・・。
こういう視線で演技出来るのって、素敵やわぁぁぁぁ
今後も大注目やわ!
・・・という事で。
私はいつも、世間の評価良いものにケチをつけるパターンが多いけど、
珍しく、今回は逆パターンでした。
好きやけどなぁ・・・
青春って、いいね。