私はコロナ隔離の5日間を終え

家にいても

夫にある意味バイキン扱いされるので

月イチの白髪染めに行った。

和室に籠るのはもういやだ。




カラー中のタオルぐるぐる巻きの状態のとき

父から電話。



父からの電話は何はともあれ、とる。



すると



もふこ?


…苦しい、苦しい…



父は弱々しい声で訴えてきた。




どこが?

どこがどう苦しいん?




また心臓?

言葉が出てこないのは脳梗塞?




心配で私の心臓がバクバクする。



前回、心筋梗塞になりかけたときは

自分で救急車を呼んだ父。

今回はそこまでではないのか?



いずれにしてもこのカラー中の頭では

かけつけることができない。



地域包括支援センターに電話したら

すぐに看護師さんも一緒に

様子を見に行ってもらえることに。

(実家から徒歩5分)



また玄関の鍵が開いてなくて

今度はベランダから実家に入ってくれた。

ベランダからうちに入っていいか、と

許可とりの電話があって

そのまま包括センターの若い担当さんが

実況しながらうちに入った。


あ、寝ていらっしゃいますよ!

◯さんー?大丈夫ですかー?


父が返事をする声が聞こえるまで

私はドキドキ。


ようやく父の声がきこえ、

包括の方がまた電話します!

と言って電話は切れた。



髪の施術が終わる頃、再び電話。


看護師さんが血圧や父の全身の様子、

受け答えを見てくれて

発熱その他緊急性無しを確認しました。

様子を見てやはりご心配でしたら

病院へ


とのこと。



髪が終わったらそのまま実家へ。

とにかく急いだ。



父は、入れ歯のない、口元のおちくぼんだ、

弱々しい老人の姿で横たわっていた。

白髪の無精髭も伸びている。




とりあえず水を飲ませたところ、

腹が減った、と。

意外だったけど食欲があることに

すこし安心した。




どう具合が悪いのか

全然説明出来ない父。

だるい、しんどい、というばかり。



包括の人も、弟も

若い人でもコロナ感染したら

長いこと体力が戻らないのだから

90才ではしんどくてもおかしくない。



と言う。



私自身も昨年のコロナは10日以上

倦怠感がひどかった。

父もそれなんだろうな。




ていうか、

今回のコロナ、

私もやっぱりまだしんどい。

父に付き添ってあげたいけど

自分の布団でグッスリ寝たい。



すごくすごく悩んだけど

弟があとから来るというので

私は帰らせてもらうことに。

ひとりで背負うのは大変だもの。




と、

1時間半かけて私は自宅に帰った。






ここまで土曜日の話。