まずミラノサローネとは、イタリア北部の商業都市ミラノで行なわれる「ミラノ国際家具見本市(インターナショナル・サローネ・デル・モービレ)」という見本市の略称だ。東京ビッグサイトなどと近い呼ばれ方と思っていい。
毎年4月にこの会場で開かれているのが、ミラノサローネで、家具、家具材料のメーカーが展示する。隔年で照明とキッチンの見本市が交互に開かれている。ちなみに2012年の今年はキッチンの年である。
またバスルームやインテリア小物の見本市も併催される。運営会社のコズミットは、これらの見本市をまとめて「イ・サローニ」と総称している。
またバスルームやインテリア小物の見本市も併催される。運営会社のコズミットは、これらの見本市をまとめて「イ・サローニ」と総称している。
毎年4月上旬が近づくと、日本の住宅設備メーカーや自動車会社などが、「国際家具見本市『ミラノサローネ』に出展」するという情報を目にすることが多くなる。また、日本の著名デザイナーが、大手家具メーカーとコラボレーションして同イベントに作品を出展する、という情報も発信される。では、ミラノサローネというこのイベントについて、知っている人はどの程度にいるだろうか。
前回に引き続き、サローネ・サテリテでの出品作品の幾つかをレポートする。この若手デザイナー限定の展示会場は、それぞれが小さなブースに仕切られた中で作品を紹介しているのだが、大企業による多額の費用をかけた展示とはまったく雰囲気が違い、いかにも手作りのどこか学園祭的なムードで見る側も楽しめる。なかにはアートインスタレーション的な作品もあるが例外的で、ほとんどは実用を意図し、機能性とデザイン性の折り合いに知力を注いだ“道具”である点が特徴だ。
幼い頃から身の回りのあらゆる物体に興味を持ち、紙を使ってその形状を再現してきたというイタリア人女性デザイナー、エウジェニア・ミネルヴァ。彼女にとってデザインとは、物体に言葉を与え、暮らしのなかに溶け込み、人を楽しませるものであるという。出展作品のトータルテーマは「Trasparenze」(透明さ)。光を通す物体のさまざまを形にした。
椅子は座るだけではなく、時には高いところのものを取る時の踏み台としても使う。しかし、それは本来の目的ではない使い方ゆえ、落ちて思わぬ怪我をすることもある。ならば、最初から2つの使用に適うつくりにすればいいのだ。また、傘立てというものは一般的に長い傘専用に作られている。ところが、多くの人は折りたたみ傘も使う。長い傘も折りたたみ傘も両方収納できるものが必要だ。といった具合に、日常の些細な、しかし改善されれば暮らしやすくなる点に注目し(コストにも注目して)デザインするのが、イタリア人男女2人組によるストゥディオヴェントットのポリシーである。