私には、この人の言う事だけは素直に聞け、
言いつけも永遠とまでは言わずともしばらくは守れる、という人が一人いる。


通っている病院の先生である。


カーリーな白髪をたたえ、神経質で気難しそうな顔に白衣。

さしづめ音楽室に飾ってある作曲家の肖像画のよう(実際にお会いすれば、この表現がいかに的確かがおわかり頂けるであろう)。

第一印象は「アインシュタイン!」。
よく考えれば、バック・トゥー・ザ・フューチャーの博士。


彼は医師のわりには明け透けにものを言うタイプで、
私を落ち着けようと甘いことばかり言うことは決してない。

医師でなくたって、そんな率直にハッキリと言わないでしょ、って事をよく言う。

「私ってサバサバしてて、何でもハッキリ言うタイプなんだよねー」という女子の100倍は信用できる。


おまけに「僕も聖人ではないので」と、
時々私のかなり非倫理的な話にも付き合ってくれることもあって、なんだったらそれも良いじゃないですか、と言ってくれたりする。

その上で、「でもこれはやってはいけませんよ」と言う事を指摘してくれる。
そうなったら身を滅ぼしますよ、あなた一応具合良くないんですし数ヶ月落ち着いてるだけでは安定したとは言えませんからね。
と言った具合。


キレイゴトで構成されている人間にはあまり親近感を覚えない、っていうかたぶん信用することがないので、

この先生の、こういう正直なところが信頼できてるのであろう、

それまで自分で何度も努力したり我慢しようとしては、断念してしまったことが、
無理なく自然とできたりする。


たとえば、休みの日でも昼の明るいうちからだけは絶対お酒飲まないこととか。

本当は全く飲まないほうがいいけど、すぐには難しいとしたら、せめて必ず夜にしなさいと。

僕が昔研修で行った、アルコール中毒の診療科の先生は、
「2日連続で昼から酒を飲んだらそれはもうアル中だ」と定義していましたね。と。

沖縄に居た頃なんて、メンツが揃えば午前11時(!!!)とかから飲み始めた日があった記憶があるし、

わからない人にはわからないのだろうけど、
休日に「明るいうちからお酒飲めるなんて幸せ♡むふふ♡」なんて、
平日の自分への優越感にひたっていた時期もあったけれど笑、

なんかそれも自然とやめたよねー。

あとは「ストレスかなんか知らないけどそんなに食べるのはよしなさい、自分のことなんだから」とか、

「別にそのくらいは遊んでいいけど、それ以上はダメですよ」とか笑、


とにかく、会う度にいることいらんこと色んな話をよく話してるということです。


そして今まで他の病院でははっきりわからなかった診断とかを的確にしてくれたと思うので、それも根本的に信頼がおける理由の一つなんだろうね。

先生にはよく泣かされますよー。というか私がすぐ泣きすぎなだけなんだけど笑

でも、一つ一つが私にとってはすごく良質の学習になっているのです。
他のどこでも誰も教えてくれないことがたくさんあるのよ。


大病院に勤務しているころより、自分の病院開いたら収入が10分の1になってしまったけど、採算度外視で患者さんの話を時間かけて聞いてあげちゃうところとか、

「あなたはこんな考え方をするんですね、こわくて面食らっちゃいましたよ」って本人に言っちゃうところとか、

私が「なんだかすごく腹が立ちます」と言うと、
「何?俺?俺のこと?!」とちょっとビビってしまう人間らしいところ(笑)が私はすごく好きです。


長くなったけど、先生とこの良い出会いへの感謝の気持ちです!


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