昨日セレモニーから帰りホテルに戻ると、
偶然部屋の入口で日本人にあった。


ヒロミさん。

40歳に見えない見た目と、10カ月アジアを旅しているというツワモノで
私たちはすっかり意気投合し
屋上のレストランで遅くまでチャイ一杯で語り合った。


大の映画好きの私は、インド映画がおもしろかったと話すと、
私も行きたい!と言ってくれた。



今回観た映画はこちら。

インド旅行記2010




途中で歌やを挟んでくるところはインド映画っぽかったが、
あとはなんも変わりないハリウッドムービーみたいだった。


インド映画独特のコテコテの民族衣装はなく、
ティーシャツにショートパンツ。

クラブに行ったり、お酒飲んだり、キスをしたりするシーンもあり、
こんなのインド人が観ても大丈夫なのだろうか?
と観客の心配までしてしまう私。


私の大好きなyour songがサントラに入っていたし、
話もわかりやすく楽しめた。



映画館を出てから、私たちは食事をした。


恋愛映画を見た後だし、私は勢いに任せてひろみさんにある質問をした。



「ひろみさんって結婚してないんですか??」


40歳で一人旅って、結婚してたら出来ないよなぁ。
でも綺麗で優しい人だし、してないのもおかしい気がする。



彼女は笑って言った。


「私男運無いのよねー」


それから彼女は色々過去の話をしてくれた。

こんな素敵な人なのにもったいないと思ったけれど、
結婚願望も薄れてきているのだそう。


「インドでね、一回占いにいったのよ。
そこ、すごく当たる場所でね、
そこで私が男運がなさすぎるから、結婚したいならお祓いに行けっていわれたの。
でも、場所が遠くてやめちゃったんだよね・・・」


そういいつつ、
どこか後悔しているように見えた。




「あの映画みたら、お酒飲みたくなっちゃったね!」

とひろみさんがいうので、
私たちは夜、久々に飲みに出かけることにした。


メイン通りを歩いていると、
まれに見るオシャレなレストラン発見!



インド旅行記2010
インド旅行記2010



入るか入らないか考えていると、オーナーのデニスが出てきて、
彼の人の良さに思わず入ってしまった私達。


デニスは日本語で「ヘンタイ」という言葉が気に入っているらしく
「オレハヘンタイ」と連呼する変なインド人。


でも料理は美味しく、
ひろみさんと私はビールを飲みながら気付けばデニスを交えて3人で会話していた。




彼は自分をヘンタイと豪語するだけあって、本当に変態だった。

下ネタ大好き。

でもそこにはいやらしさは全くなく、むしろ性を覚えたての小学生のようにピュア。




お酒もイイ感じに回り出すと、彼が急に真面目な顔になり言った。


「俺はインド人が嫌いだ」


恋愛に対して厳しいインド。
ほとんど結婚も親の紹介のお見合いだ。

でもデリーやムンバイなどの都心では、そんな決まりは陰でとっくに破られているのだそう。



一歩家から出れば、
今日の映画みたいに、ショートパンツに履き替える若者達。

親に隠れてお酒を飲み、
家族に内緒で恋愛をする。


もちろん、性行為にも興味深々な学生たちは、
場所もないので学校でするのだとか。


日本でいう援助交際も大流行で、
貧富の差が仇となり、少女達もお金欲しさに大人と寝ることも今や珍しくないのだそう。




しかし、まだまだ独自の世界を築き上げているインド。

そんなことを知らない親たちは子供にお見合い相手を紹介する。


もしも、以前に性行為をしたことがあるなんてばれた日には、
両家の家族を巻き込む大問題に発展するらしく、
彼女達は結婚前に処女膜を再生する手術を施すのだそう。


今や、インドの若者はこんな現状らしいのだ。



「インド人はダブルフェイスだ」

そうデニスは言った。

二つの顔。


表向きは宗教や親のいいつけを守っている。

しかし、影では、他の国と何ら変わりのない若者たちだったのである。




私たちは衝撃的な話に、一気に酔いが冷め、
唖然としてしまう。


たしかに昼間みたいな映画が流行っている今日、
インド人が独自の文化を守り続けられるわけがない。


インターネットで世界の情報が一気に入る世の中で、
今のインドの現状に若者が満足できるはずは無いのだ。





なんだかショックな話だったね。


ひろみさんが帰りのリキシャの中でそう言った。



私たちはインドの表しか見えてなかった。

たしかに都会は変わってきている、と聞いていたが
まさかここまでとは。



これからのインドはどうなって行くのだろう。


こんなに素敵な衣装や文化を持っている国に、
私達は少し淋しくも、感じた。