遠方にぼんやりと「夢は武道館!」というものがあるにはある。しかしどこまで本気かわからないし、実現しない雰囲気むんむんである。(現実にはけいおん!の曲は大ヒットしている。私も大好きである)夢が叶わなくても落胆するような感じである。しかし夢に向かって全く努力していないかというとそうでもなく、たまに気が向いた時に思い出したように練習したり「音楽」というものに熱くなったりうっとりしたりときめいたりして皆で夢の実現を誓いあったりもする。しかし彼女たちにとってはそれと同じかそれ以上に日常が大切であり放課後のお茶とケーキはまさに人生の肝であり意味なのである。彼女たちの人生にとっては「夢」と「日常」は分かれてはおらず、「夢」も「日常」に溶け込んだひとつの「日常の風景」に過ぎないのかもしれない。まさにバンド名前の「放課後ティータイム」である。彼女たちは何かを犠牲にして夢を手に入れようとは思っていないし恋もしていないように見える。確かに時には追い付められて仕方なく勉強したり微かな恋の予感のようなものを感じたりもするが。しかし彼女たちの価値観では「ともに過ごすこの時」がすべてであり一番なのである。もう戻らない大切なこの一瞬への愛が常にあふれているのだ。彼女らをつき動かすのはこのせつないいとしい思いである。彼女らの「夢」は「恋」はこの日常そのものであり「放課後ティータイム」が彼女たちの最高の「宝物」なのだろう。どこかへ探しにいかなくても今ここにある宝物を彼女らは精一杯全力で愛し続けているのだ。