たとえば赤ん坊がかわいいとか子猫がかわいいとかある。キャラクターやアイドルなど。「かわいい」は「かわいそう」が語源だともどこかで聞いた。生物の本能として親が子をかわいいと思えないと子は生きられない。すると種は滅んでしまう。生物は生きようとする。死を避けようとする。痛みの感覚も不快の感覚もそう感じることが生き残るために必要だからといえる。生物は生きようとする。自分の子をかわいいと思い守る。同じ種族同士協力する。個体として生きながらえようとし、種を存続させようとする。そうすることが気持ち良く、そうしないことが気持ち悪く出来ている。かわいい顔とは何だろう。かわいい体とは何だろう。かわいい生きものとは何だろう。かわいいものとは何だろう。かわいいを美しいとかきれいとかかっこいいとかよいとか素晴らしいとか価値あるとかに変えてもよい。赤ん坊は自分が生きのびるためかわいい形になったともいえるのか。キリンの首が伸びたりカメレオンの色が変わるみたいに。それとも赤ん坊の形を種族の存続、繁栄のためにかわいいと感じるように親の脳、人間の脳が変化したのだろうか。男の形と女の形もそうだ。それは個体の存続よりも種族の存続に関わることだろう。「興奮」とか「愛」とか「幸福」とか。脳が「よい!」と叫び、対象への行動をうながす。麻薬のような物質が脳から出てその快楽により人を操作する。そのまま動かされ、動き、成就すると種族が存続する。個体もそうだ。子猫をかわいいと思ったり赤ん坊をかわいいと思ったりする。そのかわいさは無敵であり絶対の価値であり、最高の感動であると感じさせる。生きるということ。生かすということ。生かされているということ。この生命のうねりの中にわれわれはいる。命を奪ったり奪われたり命を与えたり与えられたり。この生存のドラマの中で、「生き生きと生きる」とはどのようなことであろうか。人はパンのみに生きるにあらずというが。