高野山で、仏様と結ばれる













高野山で体験させていただいたのが、秋の結縁灌頂です。


秋の結縁灌頂は「金剛界」。


智慧の力によって迷いや煩悩を断ち切り、本来の自分へ向かっていく世界です。


初めて訪れた高野山は、静かで深く、神聖な空気に包まれていました。


澄んだ空気。


木々の音。


大地の感覚。


その場に身を置いているだけで、普段の生活の中で知らず知らず抱えていたものが、少しずつほどけていくようでした。


毎日を一生懸命に生きていると、家族や仕事、人間関係の中で、知らないうちに力が入っているものです。


私も長い間、「私が頑張らなければ」と思っていたように感じます。


けれど、結縁灌頂の場で心静かに過ごすうちに、


「私は、ひとりで頑張らなくてもいいのかもしれない」


そんな思いが湧いてきました。


結縁灌頂は、仏様とのご縁を結ばせていただく特別な儀式です。


そこで感じたのは、何かを無理に手に入れようとする力ではありませんでした。


むしろ、これまで握りしめていたものを手放し、大きな流れに身を委ねるような安心感でした。


自分一人で人生を生き抜こうと力むのではなく、目には見えない大きなご縁に導かれながら歩いていく。


その感覚を、初めて深く実感したように思います。


人生は、何歳からでも色づく。


そして、


60代からの人生は、ご縁に導かれて、もっと美しくなる。