血液培養の結果、『黄色ブドウ球菌』が出た。

食中毒の原因菌として、よく新聞の活字になってる。


新聞などに出てる黄色ブドウ球菌の写真。

ブドウの房のような配列なので、その名がついたようである。




黄色ブドウ球菌は、常在菌といって人間の皮膚に存在している。

先生は、MRSA(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)じゃなくて良かったと言ってた。

MRSAは、メチシリン以外の多くの抗菌薬に耐性を示す多剤耐性菌なので、唯一効く抗菌薬はバイコマイシンという抗生剤だけのようだ。

ただ、最近はバイコマイシンにも耐性を示す菌が増えてきているそうだ。


ICUいるときには、まだ血液培養の結果が出ていなかったので、MRSAだったときのことを考えて、バイコマイシンも点滴してた。


この黄色ブドウ球菌は、血液の流れに乗って全身をか駆け巡ると、心臓や肺に巣を作るようで、心臓に巣食うと『感染性心内膜炎』、肺の場合は、『肺膿瘍』となるようだ。


救急外来での心電図には、波形の名前は忘れてしまったけど、明らかに不整脈の所見が出てた。

だからか、ICUのときに循環器の先生がたびたび心エコーをやりにきたし、一般病棟に移ってからもシャントの手術の直前まで、心電図のモニターをつけていた。