腎性貧血を治療する低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬は、国内で5種類販売されている。
承認された順番に、
ロキサデュスタット(エベレンゾ):アステラス製薬
パダデュスタット(バクセオ):田辺三菱製薬
タブロデュスタット(ダーブロック):グラクソ・スミスクライン-協和キリン
エナロデュスタット(エナロイ):日本たばこ産業-鳥居薬品
モリデュスタット(マスーレッド):バイエル薬品
()内は、商品名。
低酸素誘導因子(HIF)は、体内の低酸素状態に対する防御機能を担う転写因子で、赤血球の産生を促すエリスロポエチン(EPO)や血管新生を促す血管内皮増殖因子(VEGF)などの発現制御を介して、臓器への酸素供給を亢進する作用がある。
HIFの量は、酸素依存的に作用するHIF-PHによって調節されていて、正常な酸素濃度下ではHIFは分解されてしまう。
したがって、HIF-PH阻害薬は、HIF-PHを阻害することによって、HIFの活性を維持し、正常な酸素濃度下でもEPO産生の促進をはじめとする低酸素応答を誘導することができる。
ちなみに、HIF-PH阻害薬の開発のもとになった低酸素応答機能の解明には、2019年のノーベル生理学・医学賞が授与された。
日経メディカルが行った医師へのアンケートで使用頻度が高かったのは、ダーブロックだった。
さすが腎領域に強い協和キリンということかな。
ただ、自社開発じゃないんだよね。
