先日、千葉大学病院からワクチン接種で、99.9%の人が抗体陽性になったという論文が発表になり、テレビや新聞を大いに賑わした。
中には、テレビ朝日のように『酒飲む人はワクチンの効果が出にくい』(テレビ朝日のサイトは、こちら。)という衝撃的なタイトルをつけるところまであった。
ホントかどうか、千葉大学病院のニュースリリースを確かめてみた。
発表をまとめてみると、
〇ワクチンの接種で99.9%(1774名中1773名)が抗体陽性になった
〇飲酒頻度高や高齢等の因子は、抗体価が上がりにくい
〇抗体価の上昇は絶対的、抗体価の多い少ないは相対的である
リリースの中で、各因子と抗体価についてのグラフは

確かに飲酒の頻度が高いと抗体価が上がりにくいが、グラフの下端に相対的重要度とある点をテレビ朝日は忘れている。
抗体価を飲酒の頻度で比べると、飲酒習慣のある人ほど、飲酒習慣のない人と比べると抗体価は少ないが、絶対的な抗体価が少ないとは言っていない。
絶対的な抗体価のグラフはこちら。

抗体価は接種前の中央値が<0.4U/mL(まったく抗体がない)だったのが、接種後には2060U/mLと大幅に上昇している。
飲酒習慣のある人でも、間違いなく抗体ができている。
テレビ朝日のニュースを見て、飲酒習慣があるからワクチンが効かないんだから、ワクチンを打たず新型コロナにかかったらどう責任取るんだろう?