ネットサーフィンをしていたら、気になる論文を見つけた。
この論文によると、透析患者で癌と診断された人は、透析を開始してから5年以内の人が88.3%だったとのこと。
疫学調査の詳しい内容は、論文を読んでもらうとして、2001年~2006年に全国約25,000人を対象に調査を行い、そのうち1169人が癌を発症した。(論文の詳細は、こちら。)
自分の場合は、透析開始してから2年半で腎臓癌が見つかったので、まさしくこの例に当てはまる。
標準化罹患率(一般の人と比べて透析患者が癌にかかる率)は、男性1.07、女性1.41だった。圧倒的に女性の方が、癌にかかりやすい。
癌の部位別では、男性(若年者)は、腎癌、多発性骨髄腫、肝癌、結腸癌の順で、女性(65歳以上)では子宮癌が多いようである。
一般的に多い肺癌や胃癌はそれほど多くはないようだ。
5年以内に見つかるというのは、透析が癌に関係しているのではなく、保存期に癌を発症しており、導入時期の検査でたまたま見つかったのではないかとこの論文では結論づけている。