日本透析医会のホームページに透析患者さんの新型コロナウイルス感染症に関する症例報告が掲載されている。今のところ、2例だけであるが。

 

このうち北九州腎臓クリニックからの症例報告は専門的な内容ではなく、ドキュメンタリー風に日を追って順にどのような対応をしたかが書かれてあり、透析患者のみならず医療従事者にとっても参考になると思う。ぜひ全文(6ページ)を読んでもらいたい。(全文は、こちら。)

 

これを読むと、保健所が透析患者であってもいかにPCR検査を渋っていたかが分かる。


感染者がたった一人出ただけで、透析施設は消毒や健康調査などの日常業務以外の対応に追われる。ただでさえ限られた器材やスタッフで行っているので、濃厚接触者としてスタッフが自宅待機になったり、患者さんを別日に隔離透析したりすれば、それだけでマンパワー不足に陥り、施設の運営がままならなくなるはずだ。


そうならないためにも、患者さんひとりひとりの自覚が大切だ。


この症例を他山の石としたい。