『親から子』と言っても、家族の話ではないです。
2週間ほど前の3/19(月)の15時ごろ、シャント部の血管が痛み出した。
前日に娘とボウリングを5ゲームしたので、そのときの筋肉痛かなと思ったけど、穿刺の際に自己申告した。
ところが、聴診器を当てたナースさんの顔がこわばり、主任さんを呼びに行き、果てには院長や副院長まで来て、シャント音が弱いことが分かった。
とりあえず、いつものA側に穿刺をしたが、血液が真っ黒で、明らかに血栓ができていた。
このため、いつもV側で使っている血管をA側とし、緊急時に使っている内側の血管をV側として、血流を250に落として、その日の透析は無事に終えた。
翌日の火曜日の朝イチに血管外科を受診し、シャントエコーの結果、血栓がみられるので、血栓除去をしましょうということで、オペ室に入った。
血栓除去はPTAより痛いから、エコー下でブロック注射を肩口に打った。
そのため、腕や指をまったく動かすことができなかったが、オペ中、痛みはまったくなかった。
血栓除去の最後の屈曲部のところで、どうしても除去ができなく、オペ中に執刀医から『左腕に人工血管を埋めるか、右腕に新しくシャントを造設するかどうしますか?』と聞かれたので、迷わず『人工血管でお願いします』と答えた。
血栓除去のときに、自分なりに除去ができなかった場合のことを考えてた。
人工血管より自己血管の方がいいことは分かっていたが、現役で働いている内は右腕にシャントを作りたくなかったので、迷いはなかった。
引き続き、人工血管(グラフト)の埋設手術に移行したが、ブロック注射のおかげでこちらも痛みはなかった。
グラフトは、ソラテックの5mmだった。
グラフト挿入のときのトンネルを作る際に、皮静脈を傷つけ、500ccほど出血したことをオペ後に聞いた。
出血の際の先生達の会話を後から思い出したが、まったく慌てることもなく、普通だったことには驚いた。
こうして、トータル4時間半ほどの手術を終えた。
人工血管は、トラブルが多いと聞くけど、なんとか長くもってくれることを祈る。
そうそう、タイトルの『親から子』というのは、人工血管の血流の向きが親指から小指ということで、穿刺の際の針の向きに関わることだから、ナースさんからちゃんと覚えておいて下さいと言われた。