カルシウム拡散の件から、透析液に興味を持ちだした。

今回は、RO水について。

ROとは、Reverse Osmosisの略で、逆浸透と呼ばれる。

よくクリニックのホームページなどで、「ウルトラピュアな透析液を使用しています。」という表現を見かけるが、このウルトラピュアな透析液にはRO膜を使って水道水をきれいにした水(超純水という)が使われる。

この超純水を作るには、
 (1)水道水をフィルターに通し、不純物を取除く
 (2)カルシウムなどのミネラルを含む硬水から、ミネラル成分を含まない軟水にする
 (3)水道水に含まれる塩素を取り除く
 (4)水道水が通る膜に圧力をかけ、RO水を絞り出す
こうして作られたRO水と透析製剤を混ぜて、所定の濃度の透析液が作られる。

技士さんに聞いたところ、水道水からRO水を作る効率は、だいたい60%だそう。

ということは、60リットルのRO水を作るには、100リットルの水道水が必要になる計算だ。

自分の場合を計算してみると、

透析液の流量が400ml/分だから、

5時間透析で使われる透析液の全量は、
 400ml/分×60分×5時間=120,000ml=120L となる。

RO水の効率が60%だから、使われる水道水の量は、
 120/0.6=200L

うちのお風呂が180Lなので、1回の透析でお風呂のお湯の量の水道水が使われることになる。

技士さんにさらに確認したところ、(うちのクリニックの場合)捨てられる40%の水は、下水にそのまま捨てられるそうだ。
この水をトイレの排水などに使うように設計しているところもあるらしい。

宝くじが当って、新しいクリニックを作るときには、こういうところにも気を使わないといけないんだな。(爆)