透析患者は太っているほど死亡の危険率が下がるという資料のことを書いた。

水曜日の回診の先生は、院長先生の次に信頼している先生だったので、資料を打ち出しして質問してみた。

普通の人が太ることによって、死亡の危険率が増えるのは、主に高脂血症による脳心血管障害と循環血液量が増えることによる心臓の負荷が増えることによるそうだ。

でも、このことは透析患者でも同じことが言えるのでは?

透析患者さんの場合は、太ることによるマイナスよりも栄養状態が改善されることによるプラスの効果の方が大きくなり、結果的に死亡のリスクが減少するのではないかというのが、先生の見解でした。

透析患者さん特有の脂質代謝特性(中性脂肪が高く、総コレステロールが低い)があり、動脈硬化は高脂血症より血管の石灰化が大きく関与するようだ。
石灰化というと高リン血症などのカルシウム・リン代謝異常だけでなく、MIA症候群(低栄養・慢性の炎症など)が関係がある。

MIA症候群については、次回のブログで。m(_ _)m

太ることによる循環血液量の増加と心臓への負荷については、太ることによって体液量(特に細胞内液量)が増え、血液循環量の変動が少なくなり、心臓への負担が小さくなり、血圧の変動も少なくなる。

やせることは、飲水による循環血液量の変動を大きくし、心臓への負担の増加、血圧上昇の要因となり、結果的に脳心血管障害の発症率を高めるようだ。

だから、透析患者さんは痩せないように、特に筋肉量を維持するようにして下さいだって。


以上、先生に書いていただいたメモを見ながら自分なりにまとめてみた。(4割程度の理解率かな。)