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日陰の歌

古いアイドルの代表曲でも有名曲でもない、かといって隠れた名曲というわけでもない個人的に大好きな楽曲についての戯言ブログ、
だったのですがネタ切れ気味。最近のアイドルソングなどについて語っております。基本的にあやふやな記憶に基づいてのぼんやりした独り言です。

 2、3年ほど前だったか、クロマニヨンズの甲本ヒロトさんと真島昌利さんが、インタビューで「俺たちは運が良かった」と繰り返し述べていた。自分たちが売れたのは、とにかく運が良かったのだと。謙遜してる風ではなく、本当にそう思っている節があった。

 確かにその通りだと思う。どんなに才能があっても、どれだけいい作品を作っても、世に出るタイミングが悪ければ、現在どれだけ売れている人達も埋もれたまま、もしくは今ほどには認知されない状況になっていた可能性は高い。ブルーハーツがデビューしたのが1年前あるいは1年後だったらあれほど売れていたであろうか? たらればではあるが、難しかっただろう。

 当然アイドルとて同じ。どんなにルックスが良くても、歌がうまくても、与えれられた楽曲が素晴らしかったとしても、運営の売り出し方に間違いがなかったとしても、時代の波に翻弄されるのは仕方のないこと。私は悲しくも評価されずに消えていこうとしている多くのアイドルの良曲をサルベージしたく、このブログを書いているのだ。

 あ、このブログのタイトルを「アイドルソング・サルベージカンパニー」とかにすればよかったかも。略して「ISSC」。今から変えようかな。

 

 姫乃樹リカさんがアイドルとして活動していた時期、私は彼女の事を知ってはいたものの、数多いるアイドルの中の歌の上手なアイドルの一人、としてしか認知していませんでした。何が理由かは分かりませんが、当時の私には“刺さらなかった”という事です。

 年を取るということは悲しいことかもしれません。若い時には感じ取れたことも感じられなくなる。思春期には何かを見たり聞いたりして、時に雷に打たれたような衝撃を受けたりすることも多々ありました。しかし年齢を重ねるとそういう事も徐々に減っていきます。様々なことに慣れていくのです。

 しかし、決して悪いことだけでもありません。若いころには退屈にしか思えなかった事の中に、素晴らしさを見つけ出せるようになるのです。子供の頃は大人が見ることがなくなった足元の草花や虫に目を奪われ、大人になれば子供には感じられない人生の機微に思いをはせる。どちらが正しくて、どちらが間違っているということではないでしょう。

 

 若い頃の私は姫乃樹リカさんの良さに気が付きませんでした。しかしそれは、ひょっとしたら若い感性には引っ掛かりにくいものだったかもしれないのです。というのも、彼女の周りの“大人”たちは間違いなく彼女の才能に気づき、成功させようとしていたはずなのです。なにしろ、レコード会社の人達は彼女のためだけに所属事務所を立ち上げたのですから。

 そして今となってはそのレコード会社の人たちの気持ちは分かります。あの圧倒的な歌唱力を見せつけられたら、色めき立つのも無理はありません。アイドルでこのレベルまで到達した人はどれだけいるでしょう? どんな曲もさらっと歌いこなす素質、素直で綺麗な伸びやかな声、正確なピッチ、感動的ですらあります。

 

 ただ言えるとしたら、曲も本人のキャラクターにもクセがなさ過ぎたのかもしれません。何かしらクセがあったほうが、人々に引っ掛かりやすい部分はあると思いますから。

 そしてやはり大きいと思うのが時代、タイミング、です。当時はおニャン子クラブという嵐が過ぎ去った後の、いわゆるアイドル冬の時代。このころはバラエティー番組に出たり女優としても活動してた人を除き、純粋に歌手活動メインのアイドルをしてた人は中々思い通りにいかない活動しか出来てなかったのではないでしょうか。そして彼女もその中の一人だったのです。

 

 姫乃樹リカさんの曲の中で一番有名なのはアニメ「YAWARA!」のエンディング曲だった「スタンド・バイ・ミー」でしょうか。ですが、今回の紹介曲は彼女のデビュー曲「硝子のキッス」です。デビュー曲らしい爽やかで明るい曲で、彼女のクリアな歌声の魅力が詰まっていると思います。聴きどころというか魅せどころというか、サビの“こんなに近くて遠いわ”の最後の“わ”の部分なのですが、音程で言うとhiC?になるんでしょうか、聴いていてとても気持ちよいです。

 そういえばつい最近、今年の11月に25年ぶりの復活ライブをされたそうで、YouTubeでもダイジェスト版を見られるみたいですね。

応援してたファンには嬉しいことだと思います。私も当時ファンではありませんでしたが、歌を続けてくれるのはなんだか嬉しいです。

 

 最後にいつまで見れるか分からない当時のテレビ番組出演時の動画を張っておきますが、生歌でこれですからね、本当に素晴らしいです。

 

 

 このブログ本来の路線の記事は久しぶりになりますが、今回はこの辺で。

 それでは。(次はいつになる事やら…)