今回の曲は、円谷優子さんのデビュー曲『HELP』です。彼女のプロフィールについては割愛します。が、まず彼女はアイドルだったのか?というところから始めないといけない気がします。
デビューの仕方や売り出し方は間違いなくアイドルなのですが、曲を作っていた側や本人はどう思っていたのか、この曲だけでなく、他の彼女の曲を聴いているとついそんなことを思ってしまいます。
でも曲を作っている時は本人もスタッフも、アイドルとして、とか考えてないかもしれませんね。
ま、アイドルとは何ぞや?という質問に対しての答えはあって無いようなもので、最近ではフィロソフィーのダンスがまさにそのグループ名にあるように哲学的な疑問を提起してくれています(勢いだけで書いた適当な文)。
さて、本題に戻り「HELP」についてですが、聞いた人の多くが持つ感想が、アイドルのデビュー曲がこれなの?ではないかと思います。なんというか、渋いのです。渋すぎです。かくいう私も当時、はじめて聞いた時には「なんだこれ、マジか、すげえ」と思ったことを覚えてます。 誤解を恐れずに言えばアイドルが歌う曲にしては可愛くないし、キャッチーでもない。ミドルテンポのリズムにアンニュイな感じのサックスが印象的な失恋ソング。レゲエ風味でAORっぽい感じ、とでもいうのでしょうか。歌うのも簡単ではないと思われます。
作詞は康珍化氏で作曲は都志見隆氏。彼女に曲を提供した方は多いようですが作詞は康珍化氏で固定されています(バップ所属時代のみ)。どうやら康珍化氏はプロデューサー的な立場だったようですね。
康珍化氏については有名な曲を数多く作詞されてるので、知っている方も多いでしょう。私も好きな作詞家の一人です。アニメファンには「幽遊白書」のOP、EDを歌っていた馬渡松子さんの曲がなじみ深いのではないでしょうか。
円谷優子さんに提供された歌詞はどれも、彼女の年齢と同じ十代後半の若者の迷い、悩み、痛みなどを、非常に巧みに表現されていて、それを彼女の透明感のある伸びやかで綺麗な声で聴くと、なんというか、今の言い方で言うと凄く「エモい」のです(たまにほんの少しフラットするのはご愛嬌)。特に4枚目のシングル「片想い」の切なさといったらもう!
興味ある方にはとにかく聞いてみてほしいのですが、サブスクでは無さそうで、YouTubeでもこの「HELP」は聞けなさそうでした。CDならベスト盤がAmazon等で購入できそうなのでそちらで。