かたくなに前衛的。   -155ページ目

彼のその後とこれから,

かたくなに前衛的。  


以前働いていたカフェで、
お酒の弱い彼はわたしの作る少し甘めの“Vin Chaud”が好きだと言ってくれた。
寒い季節になると、
仕事帰りにカフェに立ち寄り決まってVin Chaudをオーダーし、
持ち寄った彼の趣味であろう冊子のページを少し進めた頃に、
ほんのり顔を赤くして帰っていった。

ときにはおかわりもしていたね?
次の週には彼女との恋路に悩んだりもしていたね?

ぶっきらぼうに強いスピリッツを煽ったりしていた日には何があったの?








「お酒はあまり強くないんです…」と、
はにかむ彼の笑顔を想いながら今宵Vin Chaudをいただく。











先日、その彼が亡くなったことを知らされた。
本当に、
悲しいね。
自ら命を絶ったって…
彼が虚しいね。



色々とお話をした宵もあった、
サクラの季節にはズブロッカで作るブルドッグが美味しいと言ってくれたね?
はにかむ君の少しだけ赤い頬が印象的に浮かびます。

どうしてなのかな?


本当に悲しい。


君はもうサクラを愛でることがないんだね。



よせては返す風のように次から次へと言葉が溢れ、
灰色の波で吹き飛ばされていく。
カラダがぎゅーっとどうにかなりそうです。