Night In Fonorama : Franco Tonani | エヴァーグリーンをさがして。

エヴァーグリーンをさがして。

Do you still love and respect the world? Also, Have you found what you were looking for?


Night In Fonorama /Franco Tonani ('64)

Franco Tonani(ds)
Franco Ambrosetti(tp)
Gato Barbieri(ts)
Franco D'Andrea(p)
Giovanni Tommaso(b)


今でこそイタリアのジャズ界で代表されるメンバーが名を連ねているが、当時は駆け出しの頃でメンバー全員が20代だった。
大抵のジャズマンに言えることだが、ベテランになるにつれてプレイは円熟味を増し、安心して耳を傾けられるようになっていく。しかし逆をいえばどうも気怠く感じ、物足りなさが残る演奏内容のものが多い。確かなテクニックをもってしても老いるにつれて体力は衰え、感性も鈍ってくる。これでは当然スリリングで骨太な演奏を期待することはできない(違った意味でスリリング!)。
あくまでハード・バップスタイルを求めるならばの話、だけど。

...そんなわけで、若さ漲る元気いっぱいの一枚。
マイルス(tp)やコルトレーン(ts)といったアメリカのジャズマンの影響を受けたと思われる奏法が聴いて取れ、自己のプレイスタイルを確立していないだろう箇所が随所に見え隠れし、なんとも落ち着きがなかったりする。でも、こういう人間の不完全さに魅力を感じてしまうのだ。
どっこい5曲目"Junior's Idea"のドラムのベースラインをニコラ・コンテが自身の曲"New Standerds"にまんまサンプリングに使用してるってことはそう、メチャクチャカッコいい。
4曲目"Hard Mode"のことを某レコ屋のNさん曰く、「死ぬほどカッコいい」らしい。
私に言わせると「身の毛が弥立つほどカッコいい」。えっ同じ?
エヴァーグリーン認定盤。

A-Side
1.Vamos
2.U-Boat
3.Drum - Ding
4.Hard More(Take1)

B-Side
1.Junior's Idea
2.Stella By Starlight
3.Solar
4.Hard More(Take2)