（続きです）

前回から間取り診断の前提であり、間取りの入れ物となる二階建てや平屋といった建物の構成ごとのメリット・デメリットをまとめています。

対象は以下の構成で、2回目の今回は二階建てがテーマです。

（1）平屋 →■前回済

（2）二階建て →□今回

（3）三階建て以上

（4）スキップフロア

（5）大型住居・二世帯住宅・特殊な間取り

（6）マンション

建物の構成は一番最初に各自の好みや憧れが反映されるものである一方、必要とする間取りや設備、建ぺい率・容積率など敷地の制限で必然的に決まってしまう場合もあります。ついては、構成選択のための客観的なメリット・デメリットを考えました。

弊社では、間取り診断の際に出口戦略（売却）や維持・管理面も考えて、問題が無いかを診断します。

なお、診断を依頼するのはちょっとハードルが高い…という方へ向けたセルフチェックシートを制作中です。こちらは近々サービス開始予定となります。今しばらくお待ちください。

※以下各構成を否定するものではなく、実際の判断は各事例によって異なってまいりますのであらかじめご了承ください。

●二階建て

二階建てとは文字通り地表から上下2層の階のある建物で、一番ポピュラーな構成です。

○メリット

・一般的な形態
　日本で一番ポピュラーな形態で受け入れられやすい（売却等）
・敷地の有効活用
　狭くても希望の間取り・部屋数をつくることが可能

　狭い敷地でも縦方向に２倍の居住面積を確保することができる
・家庭内プライバシー確保（家族の独立性）
　各自の個室を二階に集約することで生活の独立性が確保できる
・階ごとに分けて利用方法が考えられる
　１階を店舗・事務所や、将来的に二世帯住宅・賃貸に利用など
・日当たり・通風・眺望の確保
　住宅密集地など二階があることで日当たり・通風・眺望の確保ができる場合がある
・建築コスト（坪単価）が抑えられる
　平屋と比較して基礎や屋根の面積が小さくコストが抑えられる
・防災面
　土砂災害・水害時に垂直避難（上階へ逃げること）が可能

×デメリット

・階段による危険・不安

　老後の階段昇降の不安・身体的負担、バリアフリーの観点NG （高齢者・子供・ペット、車椅子）
・家事動線
　日々の家事動線に階段を挟む場合は負担が大きい

（洗濯１階→干し場が２階など階が分かれる場合など）
・家族のコミュニケーション
　各自の個室を２階に置くことで、家族の交流がしにくくなる

（特に玄関へ直行出来る場合。独立性の裏返し、子供が心配？

対策はリビングイン階段の検討など→これも一長一短有り）
・維持管理コスト
　壁面が多いため、塗装など維持管理コストが大きくなる
　また、高さから作業には足場が必要となり、そのコストも発生
・耐震性
　2階は地震や台風の強風で揺れやすい

　構造によっては建物倒壊や１階が潰れる可能性がある
・面白みがない、個性を出しにくい
　特に総二階では真四角の家になりがち

（デザイン後回しで機能性重視の家に見えるなど）

【まとめ】

建ぺい率・容積率を有効に使いたいケース、建築費のコストパフォーマンスを重視する場合は最適な構造。
もし老後や家事動線を最優先する場合は平屋が望ましいと考えられますが、そもそも敷地が狭い場合や、環境・予算によっては必然的に二階建てしか選択の余地がなく、敷地の有効活用ができることを考えても現実的な選択肢であるといえます。
なお、１階に広大な部屋を設けてしまう、屋根を重い瓦にするなど、構造によっては耐震性に注意が必要です。
間取りが特殊で無ければ売却に困ることはないでしょう。

（続きます）

弊社では第三者のフラットな視点で、将来も売れる家を実現するため、間取り診断やデザインのコンサルティング・３Ｄ画像作成など、家づくりを支援するサービスを提供しております。ご要望に応じ、家相・風水などの観点でのアドバイスも可能です

●ホームページを更新いたしました。ホームページはこちら

→モダンスタイル軽井沢ＨＰ

にほんブログ村

平屋？二階建て？それとも…（2）二階建てのメリット・デメリット