前回ブログの続きです。

外観におけるサッシの色は重要で、決してサッシの色ごときどうでもよいという事ではない、とお話してきました。

ここでまた、いつもの首都圏建売の北側ファサードの事例です。

（変更案）

これまでに見てきた窓・設備・外構の整理に加え、可愛さ・お洒落さを出したく、サッシの色をホワイトに変更してみました。

（当初案）

当初案はこの通りありがちなお家でしたが、デザイン的な整理がされず、裏側感があってファサードらしさは考慮されていません。シルバーのサッシも素っ気なく、実用性を強調しています。

これと比較して、改善案は家自体の根本的な作り・外壁色を変えていないにも関わらず、見栄えが整い、かわいい家になったと思いませんか？

この事例も踏まえながら、今回は代表的なサッシの色ごとの注意点と使い方について解説していきます。

（シルバー・ブラック比較画像は前回ブログ参照）

●シルバー

・シャープな印象となる。

・金属の素材感・メタリック感が出せる。

（モダンな形状の家・グレーの外壁などと合わせやすい。）

・シルバー系のサッシでも黒さのあるチタン色などは重厚感・高級感が出る。

・窓ガラスに馴染まずサッシが目立つ。

・引き違い窓と同様、昔ながらの窓枠の色であり古臭く感じる。

・素材の色であることから病院や学校のような実用的かつ質素で安価なイメージも。（特に引き違い×シルバーは野暮ったい）

●ブラック

・サッシ感が出にくい

・サッシが窓になじみ目立たない

（窓は反射などによりかなり黒っぽく見えるため）

・大きな連続窓やサッシが無いように見せることができる。

・外壁の色との合わせ方で重厚感を出せる

・スタイリッシュに見える

・かわいい家、明るい外壁の家、ナチュラルなテイストなど似合わない家も多い。（悪目立ちしてダサくなります）

●ホワイト

・サッシ感が出にくい

・かわいい感じ・お洒落な感じが出せる。

・洋風な家に馴染みやすい。

・外観を白に統一することができる。

・窓のデザインを魅せるポイントにできる。

・窓ガラスに馴染まずサッシが目立つ。

・軽い感じで重厚な家には似合わない場合が多い。

・何より黄ばみに注意が必要！

※もともと純白でなくアイボリー・オフホワイト気味の製品も多い上、経年劣化で黄ばみも出やすい。

（青白い純白の外壁にアイボリーや黄ばんだサッシは最悪です。そうした場合はシルバーなどをあわせた方が透明感を出せて良いと思います）

●ブラウン

・金属的なブロンズのものや木目調など様々なタイプあり。

・ブロンズや焦げ茶は重厚感が出せる

・木目調は手軽にお洒落さが出せる

・木製のサッシは断熱などの性能面の高さに加え、素材感によりお洒落さ・可愛さ・重厚感・高級感いずれにも対応する。

・サッシの外周を木枠で囲むと海外の住宅やナチュラルなテイストとなる。

・木製でないブロンズやこげ茶などは色合いから和風に見える。

・同様に木製でないブロンズやこげ茶などは年配者のイメージや昭和風の古いイメージに見える

（濃い色でかつスタイリッシュ・モダンに見せたいのであればブラックにすべき）

・木製サッシは高価

なお、サッシの色は重要であるにもかかわらず、ハウスメーカー・工務店によっては標準仕様など指定の色しか使えない場合があるようです。会社を選ぶ際はこうした点にもご留意ください。

↓

いかがでしょうか。

次回は外壁の色について考えてみる予定です。

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家の外観を整える…色の影響（1）サッシごとき？【後編】