現在進行形の思い出、 -8ページ目
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銀座警察博物館

 
 嫉妬の湿度は高まり、想いは蒸せる。

恋とは耐え難い甘美と実感。


物書き男の嗅覚は冴え、家出女に蜂蜜の匂いを与えた。
女の見えない速度で虚ろう愛に「すべて幻ひだ!」と頭をうずめすがりつく。
狂喜を武器にふりかざし、殺意に満ちた幸福を得る。彼の言う、愛は臆病者の賜物だ。

ああ、信じられない!

ところで、不法滞在の女のスカートはピンクだ。怯え曲がった左側には古びたホテル。孤独と気配に潰されたとき、たった3分溢れる涙。受話器からは乾燥した声がよく響く。湿度を失った男の目的は印刷された顔だけだった。
彼女の狂った雰囲気だけだった。

甦る記憶は、つないだ手と手と銀座を被うしわくちゃのリネン。
それから女は、白い精子を甘い土産に、戻るべきは京都を思う。正座のよく似合う部屋でズボンを丁寧にたたみプライドを踏んでやる。


さよなら、トーキョー。




受話器とズボンと私達の未来

 宿命背負って生きていく覚悟はあるか、

愛する人が悲しむ姿に、興奮する愚かな性。

受話器の準備はいいかい。ズボンのチャックは厳重に守るんだ。

さあさあはじまる。
私達のちっぽけなドラマはいつか誰かを変えてしまうかもしれない。
責任は放棄しない。
自分の為に。
今日も産む。
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