インプレーの球と動かせる障害物の関係及び救済方法

(規則15.2a⑴,同⑵)

2024年4月15日

  球が動かせる障害物に接触したり,その近くに止まったりした場合で,一番よく見かけるのは,球がレーキに球が寄りかかって,辛うじてバンカーに落ちないで止まっている事例でしょう。またコース上に置いてあるショベル,箒や箕,あるいはタオルなどの上に球が乗る場合も稀にあります。

  球が動かせる障害物の近くに止まった場合と,球が動かせる障害物の中や上にある場合で救済方法が全く異なることに注意してください。

 

1 球がレーキに球が寄りかかっている場合は,レーキを取り除きます。そしてレーキを取り除いている間に球が動いたり,バンカーに落ちてしまった場合は,球が止まっていた元の箇所に罰なしでリプレースします(規則15.2a⑴)。

  同じような状況でも,ルースインペディメントを取り除いたことが球を動かす原因となった場合,1罰打を課されるのに(15.1b),動かせる障害物では無罰なのです。

  動かせる障害物を取り除いている間に球がバンカーに落ちてしまった場合などでは,元の球の箇所が分からなくなる場合もあります。その場合は元の球の箇所を推定しなければならないとされています(14.2c)。以上の状況は多くのプレーヤーが経験していると思います。

 

2 パッティンググリーン以外のコース上で,球が動かせる障害物の中や上にある場合の救済は前記1と違います。この場合は,まず球を拾い上げて,その動かせる障害物を取り除き,拾い上げた球を罰なしで次の救済エリアにドロップします(規則15.2a⑵)。ドロップですから,球を取り替えることが出来ます(14.3a)。

  ≫基点        :元の球が止まっていた場所の真下と推定する地点

  救済エリアのサイズ :基点から1クラブレングス

  ≫救済エリアの制限  :基点と同じコースエリアで,ホールに近づかない

 

3 パッティンググリーン上で,球が動かせる障害物の中や上にある場合の救済は,球を拾い上げて,その動かせる障害物を取り除き,球をリプレースするする手続き(14.2b)にしたがって,球がその動かせる障害物の中や上に止まっていた場所の真下と推定する箇所に,元の球か別の球をプレースします(規則15.2a⑶)。

  動かせる障害物の中や上に止まっていた球は,パッティンググリーン面に接していなかったので,ゴルフ規則は,リプレースではなくプレースと表記しています。

以上