人類史上はじめて、カニを食べた人間は本当に勇気がある、なんてことをよく言う。
確かに、相当グロテスクなデザインの生き物だ。
人間の予測をはるかに超えたビジュアルをしている。
よく口に入れてみようと思ったものだ。
そう考えると、人類史上はじめて、銀杏を食べた人間も相当なものである。
見た目こそ「木の実」らしく可愛らしいがあの臭気。
今でこそ「茶碗蒸し」において名脇役の地位を確立しているが、誰だってはじめては面食らうはずだ。
でもその人物は食べたわけだ。
きっとその時友人は、
「や、やめとけって!それ、くせえからやめとけって!」
と制止したはずだ。
しかし、彼は、
「俺は、人やものを見かけやニオイで判断したくないんだ!だから食う!だから食うんだ!」
そう強く言い放って、銀杏に向かっていったことだろう。
それか・・・
友人「や、やめとけって!それ、くせえからやめとけって!」
彼「バカヤロー!(友人を殴る)くせえから良いんだろーがっ!(ここで銀杏にむしゃぶりつく)」
私生活でもかなりの趣味をお持ちの方だった可能性がある。
銀杏が食用となる歴史的一歩は、おそらくこのどちらかだったろう。