
先日、ジョギングについて取材を受けたとき、質問があったときのこと。
ジョギング直前に、エネルギーゼリーなどのブドウ糖を取るのは良いのか悪いのか?
それは、そのジョギングが、ボディメイク目的なのか、心肺機能向上かによって違ってきます。
まあ、有酸素運動だけで体脂肪減らすことが、効率良いか悪いかは別として。当然ながら、効率良いとは言えないのは明白でありますが・・(ミトコンドリアの数を増やしてという考えもありますが、肉体的にも、精神的にも、かなり効率悪い。)
非常に、おおざっぱに言うと、そのときの血糖値レベル状態にも、多少左右されるのは考慮しても、体脂肪減目的ならNG、心肺機能向上ならOKと考えるのが、メカニズム的には説明つきやすい。
記者さんはもちろん、体脂肪減のボディメイク目的でのジョギングということでお願いしますとのこと。
ここで、今一度、体脂肪燃えるメカニズムを整理すると・・・
体脂肪が、ホルモン感受性リパーゼにより、脂肪酸とグリセリンに分解。
そして、その分解された脂肪酸が血中に放出され、エネルギーとして使われれば、最終的に、めでたし、めでたし。使われなければ、また体脂肪に戻るということになるのだが、とにかく、最初のホルモン感受性リパーゼが、しっかり働いてくれなければ意味が無い。
グルカゴン、成長ホルモン、ノルアドレナリンなどは、ホルモン感受性リパーゼを活性化させ、逆に、インスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きをダメにしてしまう。
ジョギング直前にブドウ糖取れば、インスリン分泌の可能性が高い。
空きっ腹なら、なおさら、急激な血糖値上昇となり、インスリン分泌の量も、もっと多くなる。
体脂肪に関わるインスリンの作用は、大きく2つあります。
1つは、脂肪合成。
もう一つは、ホルモン感受性リパーゼの働きを悪くする。
ホルモン感受性リパーゼの働きを悪くするということは、体脂肪が脂肪酸とグリセリンに分解されなくなり、せっかくの有酸素運動も脂肪酸をエネルギーとして使えなくなる可能性が高くなる。
つまり、インスリンを出した状態では、体脂肪減目的ジョギングの効果が薄くなるとも言えます。
インスリン分泌は、体脂肪減に限定すれば、二重パンチ攻撃ともいえますね・・・
もしも、体脂肪減目的なら・・
せっかく、一生懸命走っても変わらない・・
正直、悲しいすぎ・・。
メカニズムは複雑です・・
パーソナルトレーナーの私としての立場として、ひとつアドバイスできることは、
「まずは、ジョギングの目的を明確にしてください。」かな~。
ジョギングって、すごく良い点も多いですから、色々な意味で、もっと活用したいですね。