作例は生産された4機の実機の内、突撃機動軍のエースパイロット、ギャビー・ハザード中佐に引き渡された機体として製作しました。
使用キット:MG 1/100 MS-06R-2 ジョニー・ライデン専用 ザクII Ver.2.0
ギャビー・ハザード中佐は、アニメ「機動戦士ガンダム」から派生した模型企画「MSV」(モビルスーツ バリエーション)の登場人物です。
ア・バオア・クー駐留軍の配属で、大戦末期のア・バオア・クー攻防戦にも参戦していました。
高機動型ザク後期型こと「MS-06R-2」は、宇宙世紀の歴史上わずか4機しか生産されていないとされています。
その内の3機が、エースであるジョニー・ライデン少佐、ロバート・ギリアム大佐、そしてギャビー・ハザード中佐の3名の手に渡り、実戦配備されました。
ちなみに、残る1機はジオニック社にてR-3型に改修されてゲルググ開発のためのテストベッドとされたといわれています。
そんな希少なMS-06R-2という機体を受領したエースパイロットであるにも関わらず、ギャビー・ハザード中佐にまつわる情報はほとんど無く、同じMSVを出自とするジョニー・ライデン少佐やシン・マツナガ大尉と比べると、露出も知名度もはるかに及びません。
コンシューマーゲーム「ギレンの野望」シリーズや、アーケードゲーム「カードビルダー」シリーズに登場してはいるものの、これといったエピソードが見えてこないのも、MSVファンとしては少々寂しいところです。
しかし、黒と茶のパーソナルカラーを許されていることや、ジオン軍第6位という撃墜スコアから推測すると、ギャビー・ハザード中佐がジオン屈指のエースであったことが伺えます。
新規のエピソードとしては、「極端なヒットアンドアウェイ戦法を得意としたこと」、「ザクバズーカの使用頻度が高かったこと」に加えて、「MS-06Sに機種転換後、作戦中に燃料を使い切って操縦不能に陥ったことがある」という不名誉なものも追記されていました。
他のMSVキャラクターと同じく、その存在に謎が多く、未知のベールに包まれているからこそ魅き付けられるものがあるのも、また事実と言えるのではないでしょうか。
と言うのも、このギャビー・ハザード中佐のザクこそが、私が一番最初につくったMGの作例なのです。
子供の頃にアクリルもラッカーもエナメルも区別無く、べたべたと筆塗りしていたことはありましたが、ふとしたことからエアブラシとコンプレッサーを手に入れ、本格的にガンプラを作り始めたのが、ちょうどこの時。
このキット自体も、自分で購入したわけではなく、素組み状態のものを偶然入手したものでした。
パーツをバラして、ペーパーがけをし、見様見真似で吹き付け塗装をしたのはいい思い出です。
塗料の選び方や調色のやり方なんかも、かなり手探りでした。
黄色のラインマーキングも再現されていませんし、デカールもなんだか適当に貼っただけのよう、しかもブレードアンテナには折れたのを補修した形跡も見受けられます。
いつか機会があれば、もう一度つくり直してあげたい機体のひとつです。
バックパックがベタ塗りなのは今現在と変わらず。
ちょっとデカールが貼ってあるだけ、今よりも手を入れているのに気付きます。
当時(……といってもほんの4、5年前のことですが)と比べて、技術が上がっているのかどうなのかは定かではありませんが、少なくともペーパーがけのコツくらいは掴めてきた気はします。
工作やに関しては……精進あるのみ、ですね。
以上、「MS-06R-2 ザクII ギャビー・ハザード中佐専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!