完成品 MS-06S ザクII シャア・アズナブル少佐専用機 | Modelers Survey Service

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MG(マスターグレード)を中心に、ガンプラ(機動戦士ガンダムのプラモデル)の製作過程や完成品などを紹介します。模型の作例はジオン軍のMS、中でも一年戦争時のエースパイロットの専用機やMSV関連の機体が大半を占めます。1/100の旧キットとのミキシングもやってます。

MS-06S(指揮官用ザクII)は、F型をもとに推進力が増すなどの改修がされた指揮官用量産型MSです。
作例は「赤い彗星」の異名を持つ宇宙攻撃軍所属のエースパイロット、シャア・アズナブル少佐の専用機として製作しました。

使用キット:MG 1/100 MS-06S シャア・アズナブル専用 ザクII Ver.2.0

Modelers Survey Service-シャア専用ザク1

皆様ご存知、いわゆるシャアザクです。
数多のザクの内でも、一般的なグリーンの量産型と並んで最も知名度が高いであろう機体ですね。

「赤」で有名なシャアですが、アニメでも配色も、このVer.2.0のキットの成型色も、どうみてもピンクです。
真実のほどは定かではありませんが、アニメ放送当時、前番組でセル用のピンクの塗料あまってしまったため、ライバルキャラクターであるシャアの機体色がこの色になったそうです。
ビームサーベルや爆発のエフェクトがピンク色なのも同じ理由だとか。



Modelers Survey Service-シャア専用ザク2

塗装には、クレオスのガンダムカラー「UG10 MSシャアピンク」(ジオン軍系シャア専用色)と、「UG11 MSシャアレッド」(ジオン軍系シャア専用色)をそのまま使用しました。
塗料の調色があまり得意ではない私は、難航するとスペアボトル数本分ぐらいの謎カラーを調合してしまうこともしばしばなので、あらかじめ設定に近い色に調色されているこの塗料があると非常に助かります。

ガンダム、ザク、ドム、シャア専用カラーなど、ラインナップがメジャーな機体のみに絞られているのが少々残念です。
最近見なくなりましたが、わりとマニアックなキットまで網羅していた3本セットのガンダムカラーもぜひ復活して欲しいところです。

旧MGやHGUCの成型色は赤みが強く、原作アニメの色味とはちょっと違っていたのでVer.2.0のピンクに近い成型色はとても好みです。
より赤々しい方が格好いいには格好いいのですが、やはりシャアの赤は「垢抜けない赤」と考えてしまうのは私が重力に魂を引かれた古い地球人だからなのでしょうか。

と言いつつも、塗装中はあまりのピンク具合にちょっと心配になりましたが、いざ組みあがってみると、イメージ通りの色味に仕上がりました。
赤を巡る宿命のライバル、ジョニー・ライデン専用機 との差別化という意味でも、これぐらいの色味の違いがあったほうが面白いとも思います。



Modelers Survey Service-シャア専用ザク3

Ver.2.0になり新たにリファインされたバックパックと脚部のバーニア。
F型と比べても、出力が向上されたことが一目でわかるデザインです。
脚部のバーニアは2発から3発に増数されているだけでなく、ふくらはぎ部分が大型化しているのが非常にグラマラスで素敵です。

これなら通常の3倍のスピードで接近されても納得できそうです。

ちなみに、性能上ではS型の推進力はF型の30%増し、つまり1.3倍に相当します。
ルウム戦役時、MSの推進力の噴射と同時に爆発する戦艦を次の標的へ向かう際の踏み蹴る足場として利用し、5艘の艦船を次々に撃沈した「シャアの5艘飛び」の逸話が示すように、1.3倍を3倍に見せたのはシャア・アズナブルのパイロットとしての技量だったとされています。

それからこのS型ですが、燃料の積載量は通常のF型と変わらないため、同じ感覚で運用するとあっという間に燃料切れを起こし、制御不能に陥ってしまったそうです。
一般機(F型)の生産数が3000機とも8000機とも言われる中、わずか100機ほどしか生産されなかったとされるS型は、選ばれた練達の士のための機体だったというわけです。



Modelers Survey Service-シャア専用ザク4

下地処理の段階でも、塗装の段階でも、本体を製作した時点で力尽きてしまうことが多いため、武器にはあまり手が回りません。
モビルスーツ1機に付き武器も1種類、と勝手なルールを逃げ口上にしていたことありましたが、この時はがんばってザクマシンガンとザクバズーカの2種類を作成しました。

それぞれの機体に持たせる武器ですが、アニメやコミックなどでその機体がメインで使用していたものや印象に残っているもの、パイロットの得意そうな武器を想像しながら選択しています。
露出の少ないキャラクターや機体の場合は、ゲームの能力値やスキルなんかも参考にしながら製作しています。

武器だけのためにキットを買うことも少なくないので、バンダイさん、ビルダーズパーツで1/100用の武器セットがはやく欲しいです。



Modelers Survey Service-シャア専用ザク5

マーキングはガンダムデカール「シャア専用ザクVer.2.0用」に加えて、胸部にはリアルタイプザク用のものを使用し、MSVテイストを盛り込んでみました。
この胸のマーキング、図らずもガルマ専用ザク とおそろいになってしまいました。

シャアのパーソナルエンブレムや「A12」のナンバリングも、おそらくは後付け設定だと思いますが、こういういい意味でないまぜなところも好きです。
ジオンのエンブレムよりも、自身のパーソナルエンブレムを大きく機体に配するところも、なんとなく「シャアっぽい」と思いませんか。



Modelers Survey Service-シャア専用ザク6

何度見てもこのふくらはぎのラインは最高です。
MS-06S最高の見所といっても過言ではないぐらい。

ちなみに、今回の失敗ポイントは、左足に塗り残し部分があることです。
ちゃんとピンクがのっておらず、サーフェイサーのグレーがしっかり残ってしまっています。
1枚目、2枚目の画像でバッチリ目視できます。


ガンダムやシャア専用のMSなんかは、あまりにメジャー過ぎるため、ごまかしの効かない機体です。
知名度の低いマニアックな機体であれば、つくっただけで個性になりますが、これらの機体ではそうはいきません。
ということで、いつもよりもちょっとだけ意地を張ってつくった作例だったりします。


以上、「MS-06S ザクII シャア・アズナブル少佐専用機」でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!