60歳で通訳をはじめたとき、16年後の今の状況は全く想像できなかった。そんなものだと思う。人間10年、20年先が見通せるほど賢くない。毎日できることを精一杯、それをこつこつ続けるのが、結局は一番賢明なことのように思う。

NHKの「タモリ山中伸弥の#びっくりはてな」と言う番組を見た。テーマは「宇宙」。以前に一度見たことがあり、あまりに面白かったので、今回はその再放送をビデオに撮ってじっくり見た。

「宇宙」、壮大すぎてつかみどころがない。人類はまだ何も知らないと言っていいくらい茫洋として神秘。100億年以上前のビッグバンが宇宙の始まりと言われているけれど、ではその前には一体何があったんだろう?!そもそも、「始まり」と「終わり」は人間が生み出した概念で宇宙にはそれすら存在しない、というコメントがあったけれど、経験したことのないピクチャーは心の中に描けない。

人間に想像すらできない概念がある。「宇宙」、気が遠くなる。人間はちっぽけ。もっと謙虚に今あることに感謝しないと。

山崎豊子さんの小説「不毛地帯」を読みはじめました。文庫本で全5巻の大作です。主人公は元大本営参謀で、戦後は第二の人生を商社マンとして歩むことになる壹岐正。まだ最初の50ページほどを読んだだけですが面白そう。

今年のお盆に菩提寺を訪ねた際、掲示板に山崎氏の記事を見つけました。氏は老舗昆布店のお嬢さん、大阪大空襲を経験され、そのときの様子を日記に残されています。掲示板ではその日記を読むことができました。氏には戦争三部作と呼ばれる作品があり「不毛地帯」はその中のひとつです。

この作品を読んでみようと思ったのは一にも二にもお寺で見た記事がご縁です。見ていなかったら多分一生読むことはなかった。どこで誰に出会い何を経験するかはご縁次第だとあらためて思います。全部で優に3千ページを超える長編、読み終えるのは年末頃になるでしょう。最後まで読んだとき、自分の中に何が残るのか楽しみです。これから数ケ月、壹岐正の激動の人生に並走します。