
6時に帰るチーム術 小室淑恵著
最近読んでいる本です。
わたしはマネジメントする立場にはないですが、実践できる項目がたくさんあり、
ワークライフバランスという考え方にとても共感できました。
…なんでマネージャーでもないわたしが、このような題材の本を手にとったかというと、
わたしの勤めている会社が、まさにこの考え方と真逆の政策をはじめてしまったからです。
わたしは住宅業界に身を置いておりますが、昨今の不景気、増税後の反動もあり、
会社は非常に厳しい状態が続いています。
当然のごとく、売上は前年を下回り、予算はショート。
しかし、小さなメーカーであるわたしの会社は、会社の運営のために、
予算の達成は絶対に、成し遂げならければなりません。
小さな会社のため、営業の人数も他社の1/10程度で、ひとり当たりの仕事量は多い傾向にあります。
また、仕事量の多さからくる残業、休日出勤などで、体を壊し休職、気持ちも限界になり退職する社員が多く、
ひとり当たりのの仕事量はさらに増えていっています。
そして、残った社員は、必死になり仕事量をこなしますが、その分負荷がかかり疲労はどんどん蓄積されます。
いずれは、その自分を守るために、手を抜いて仕事をしはじめます。
そんな悪循環のなか、どうにか達成していた予算がショートしはじめ、マネージャー陣は焦り出しました。
そこで、最近打ち出した政策が、【9:30-18:00の間、事務所在籍禁止】というものでした。
ちなみに定時は9:00-18:00です。
ただ、残業をすることが当たり前になっているので、定時に上がれる社員はいません。
会社としては、21時完全退社として取り組んでおり、隔週水曜日は19時完全退社として、
取り組みをしていますが、様々なところにしわ寄せがくるので、社員はあまり良い政策と思っていません。
打ち出された政策で、一番問題なことは、社員同士のコミュニケーションの不足です。
事務所に在籍しないことで、担当間の会話が減ります。
また、帰着が遅くなるため、会話ができても、当日策を打てないとうこともあります。
それだけではなく、管理、締め付けがきつくなったこともあり、社員は不満を持ち、士気がさがります。
モチベーションが低下することで、単独行動に走り、チーム間での結束がなくなってきます。
社員同士では、不満を言い合いますが、マネージャーとの距離がさらに遠くなり、
マネージャーに不信感を抱きます。
社員、マネージャー、部署全体と、コミュニケーションがとれていないため、
社員の不満が膨らみ、仕事がうまく回らなくなります。
誰もが、この政策に疑問を感じているからです。
長時間労働は、良い結果を導いてはくれません。
短い時間の中で、確実に成果を出せる仕組みづくりが必要です。
わたしはどうにかいまの環境がよくならないか、短時間で効率良く仕事をすることができないかと思い、この本を買いました。
日本全体が、もう少しだけでも、ワークライフバランスという考え方を取り入れていけたら、
と切に願うばかりです。