分野: 政治

評価: 3

 

ジャーナリストとして政治家などと交わしてきた議論を振り返ったもの。

 

著者は、これまでに歴代の総理大臣を含めた政治家や経営者、論客や事件の当事者など、様々な人物と議論を交わしてきた。また司会を務めた「朝まで生テレビ」では、タブーを取り払って時事のセンシティブな問題にも斬り込んだ。政治家からの信頼が厚く、相談や依頼なども受けてきたという。本書では、歴代総理を始めとして、過去に対峙した人々と行った核心的なやり取りを振り返っている。

 

どの人物との話も興味深い。議論の相手の名前の大きさにも驚くが、彼らとやり取りしてきた内容もすごい。単にマスコミ対応としてジャーナリストの質問に答えてもらうというものではない。議論の相手はたとえ政治家であろうと、核心にも率直に答えている。著者は時には政治家のトップから呼び出され、意思決定に関する相談を受けたり他の政治家へのメッセンジャーとしての役割も果たす。著者だけに限らないが、政治家というものは意外とマスコミの人物を利用して政治を行なっていることが分かって面白い。

 

著者のように大物政治家と対等に渡り合えるジャーナリストがもっと出てくると面白いだろう。

 

 

評価
  5:大変面白い、名作
  4:かなり面白い
  3:普通に面白い
  2:あまり面白くない
  1:全然面白くない