すでにお気に入りになっているアン・タイラーの2冊目![]()
"ヴィネガー・ガール" と云うのが、ぴったりの女性ケイト。
の表紙にあるように、美容院での美容師との会話が面倒なので髪を伸ばしたままにしている。
率直な物言いと合理的なマインド、そして庭仕事が好きで、子どもに人気。
科学者の父と、ふわふわした魅力を撒き散らす(まるでシュガー・ガール)高校生の妹と住んでいる(母は妹を産んだ後に亡くなっている)。
父と研究をともにする外国人の若い科学者ビョートルのビザの期限が迫ることから、父に偽装結婚話を持ちかけられる〜という出だしである。
登場してくる人物達の描写がじつにオモシロい。。
そもそもケイトは植物学を学びたくて大学に入学したものの、教授の光合成の説明が「中途半端だ」と言って怒りにあい退学させられたのだ。父の意向(まだ若いし家のことを頼みたかった)もあり復学せずに、伯母に勧められてプリスクールのアシスタントとして暮らすうちに29歳になっている。
このプリスクールの4歳児のクラスをみているのだが、子ども達の遊びも諍いも笑える。
ヴィネガー・ガールとシュガー・ガールで「じゃじゃ馬ならし」を匂わせるが、、、「じゃじゃ馬ならし」にあるような呆れる展開ではなく、ビョートルも飄々として楽しく個性的なナイスガイに描かれている。
その彼が言う。「ぼくの国にはことわざがあるんだ。『優しい(スウィート)人間には気をつけろ。砂糖(シュガー)は栄養がない』って」
それに対して(おもしろいと思ったものの)ケイトは言う。「へぇ、わたしの国ではこう言うけど。『蜂蜜(ハニー)のほうが酢(ヴィネガー)より多くの蝿を捕まえられる』」
そしてビョートル「そのとおり。だけど蝿なんか捕らえて何になる。答えてみて、ヴィナガー・ガール」
移民局に偽装を疑われないようにと慣れない携帯電話の写メに取り組む父親。
初めは反発しつつも徐々に父の立場やこれまでの頑張りを認めだすケイト。
そして、あらためて自分の生き方を考えるようになる。
なかなか劇的な展開を繰り広げた末のエピローグが感動的だ![]()
